「強くなろう」ではなく「強くあろう」

メンタル
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今回の試合で強く感じました。僕は僕の弱さや葛藤など自分の見たくない部分も含めて愛せるようになっています。

試合までに起こる葛藤こそが僕にとっての財産なのだと感じます。

今回は試合までの過程で発見した心理的な重圧を和らげるマインドを共有します。

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未来ではなく今を約束する

強くあろう

強くなる為に必要なマインドは「強くなろう」ではなく「強くあろう」です。同じような響きですが全く異なります。

「強くあろう」は現在が焦点で、今の自分に対して努力を要求する言葉になりますが、「強くなろう」は未来が焦点であるため、現在への焦点がぼやけて今やるべきことが漠然とし、結果的に行動が起こせなくなります。

例えば勉強。
「頭を良くしよう」という未来への約束では今は何も起こりません。しかし「頭を良くあろう」であれば直ちに何をすべきかが浮かんできます。そして行動に変化が起こります。

過去の僕が目標を立てる場合はそうでしたので皆さんもそうでないかと推測します。日々進まない課題に不安を感じてしまうのは、自分への約束が未来へ先延ばしにされているからです。
「強くなろう」では本当に強くなることが難しくなります。それは期限のない未来への約束になっていて、今は何も起こす必要がないからです。

今”だけ”強くあろうと自分に誓うこと。今、自分の力のみで達成できることに集中できれば、一貫性を好む人の性質が未来を引き寄せます。

強くある = 屈しない

「強くある」とは色んな定義ができると思いますが「屈しない」が分かりやすい例と思います。未来の勝ち負けなどの結果は一旦度外視して、今だけは現状に屈しないことを自分に誓ってみてください。その瞬間に何をすべきかが頭に浮かんできたはず。そしてい今が鮮明になると少し心が軽くなるはずです。

戦いは相手ありきなので常に勝つこと、常に強いことは困難、というか不可能です。だから自分の力の及ばない不確実な未来に焦点を当てるのとは不毛です。今がぼやけて余計に上手く行かなくなります。そして上手く行かない事実に心が拒絶反応を示し、負のフィードバックループの引き金となります。「今だけ強くあろう」とすることは上手く行かないことを受け入れた上で、あくまでも不屈の姿勢を示すことです。これは心の状態を作るだけなので誰にでもできます。

運が良い日でも悪い日でも「屈しない」ことなら誰にでもできます。勝ち負けは置いておいて、徹底的に抵抗することを誓うのです。

その徹底抗戦の姿勢が相手の躊躇いや戸惑いを引き出し、かつ自らの洞察力を高め結果を引き寄せてきます。

未来への約束である「強くなろう」では勝利は逃げていきます。今の約束である「強くあろう」が勝利を引き寄せます。

人生もそうだと強く感じます。

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この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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