プログラミングでもやっていない限り「演算」は日常的には使いませんが、かっこい言葉ですよね。
代表的な演算は四則演算と呼ばれ、+,-,×,÷の記号で表されます。
【二項演算】
Oxford Languages
集合の一つの元(幾つかのものの組であってもよい)に他の一つの元を対応させる規則。
【写像】
Wikipedia
集合 A の各元に対してそれぞれ集合 B の元をただひとつずつ指定するような規則 f が与えられているとき、f を「定義域(あるいは始域) A から終域 B への写像」
写像のような概念ですが、何が違うのか。
素人なりに考えてみます。
二項演算
定義
集合 A 上で定義される 2 変数の写像
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$\displaystyle \mu \colon A\times A\to A;\ (x,y)\mapsto \mu (x,y)4$
を A 上の二項演算あるいは乗法などと呼び、集合 A を二項演算 μ の台集合 (underlying set) などと呼ぶ。A の 2 元 x, y に対し、順序対 (x, y) の二項演算 μ による像 μ(x, y) を x と y の積あるいは結合などと呼んで、多くの場合に中置記法に則って x μ y のように記す(混乱のおそれの無い場合には、しばしば xy と略記する)。
また、A × A 上の写像 g が A 上の二項演算を与えるとき、A は g について閉じているあるいは g は A において閉じているという。
「台集合」は演算が定義されていない何かの集まりのことです。
自然数の加法(演算)は自然数を写す閉じた写像。
減法は負の数になる可能性があり、負数は自然数ではないので閉じていません。
1つまたは複数の二項演算に結合律、可換律あるいは分配律などといった条件が成立するかどうかを考えることで、二項演算やそれらの関係を分類することができる。
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台集合 {\displaystyle A}とその上の二項演算 $\displaystyle \mu $がなす組 $\displaystyle (A,\mu )$ をマグマという。マグマが持つ二項演算に課せられた条件に基づいて半群や環、アーベル群など、様々な代数的構造が見いだされる。
代数学ではこの演算の規則性(結合法則、交換法則、分配法則)によって代数学的構造(何それ?)に分類されるとのこと。
代数学的構造に関しては話が長そうなので、一旦放置して「マグマ」という概念についてみていきます。
マグマ
マグマは集合 M と、M のどの二元 a, b に対しても μ(a, b) で表される別の元を対応させる二項演算 μ を対として考える。集合と演算の対 (M,μ) がマグマと呼ばれるためには、マグマの公理として知られる条件
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・演算について閉じていること: M の任意の元 a, b に対して、その二項演算 μ の演算結果 μ(a, b) が再び M に属する。
を満足しなければならない。
とてもシンプルな定義。
集合とそこに定義された閉じた演算の対が「マグマ」。
「マグマが持つ二項演算に課せられた条件に基づいて半群や環、アーベル群など、様々な代数的構造が見いだされる。」
とあり、この先は混沌としていそうな予感がするので一旦引き返します。
外部二項演算
ベクトル空間におけるベクトルのスカラー倍のようなものを二項演算と考える流儀もある。一般に、集合 A, B に対し、B の A への作用、つまり
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$\displaystyle \mu \colon B\times A\to A;\ (b,a)\mapsto b\mathop {\,\mu \,} a$
の形で与えられる写像 μ を外部二項演算と呼んで二項演算の仲間に入れることがある。このとき、元の意味での二項演算を内部二項演算と呼んで区別する。
集合A,Bの二項演算が集合Aを写す規則性だった場合、これを「外部二項演算」と呼び、元々の意味での二項演算を「内部二項演算」と呼ぶとのこと。
「元(もと)の意味での~」じゃなくて「元々(もともと)の意味での」って書いてくれ紛らわしい。
A,Bが集合で緑のグラフ(f(x) = 2x)が写像で、写像上にある二変数の規則性は二項演算として定義されていて、写像の座標(x,y) が二項関係という理解でいいのかな?
とりあえず問題があるまではこんなイメージでいく。
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