集合論の理解を進めようとする度に起こる僕の混乱を共有します。
「『=』は集合AとBの対応を表す写像なんだ!」と納得して順序関係に進もうと「≦」を見た瞬間に気が付きましたが、大小”関係”を表す「≦」は写像の定義満たしてません。
写像の定義では集合Xから元を一つ選んだ場合、それに対応する集合Yの元はただ一つだけ、選んだ先に二つも三つも対応があると写像とは言えません。
$x \mapsto x^2$
は1と-1が1に対応します。
1が2と3のように複数に対応していたらダメなんです。
と考えた時に、「≦」これって対応が1つじゃないから写像じゃなくね?て。
そうだとしたら僕の理解が間違えていたことになります。
関係と写像
定義
関係と写像の定義を思い出すと。
関係の定義は「直積集合の部分集合」です。
左図のA × Bの直積集合は分割の方法次第で色んな部分集合(関係)を定義することができます。
写像の定義は「集合Aの元と集合Bのただ一つの元を対応させる規則」です。
順序対を二項関係と捉えると、関係は写像と言えるのかなと。
※厳密な証明ができる実力はまだ僕にはない
要するに冒頭の「≦」も二項関係に的を絞ると写像と言えるのではってことです。
それぞれの定義だけを見ると「関係」の方が概念的な枠組みは大きいのかなあと。
「写像は関係」って風に写像の方が枠組みとしては大きいって前回結論して納得しましたが、もう少し深める必要がありそうです。
関係の一種として定義する場合
ネットを徘徊していたらWikipediaにあったんですよね。
写像を学んでいる時は意味不明だったので飛ばしたのですが。
「二項関係」も参照
Wikipedia
集合論においては、集合 A, B の元の順序対からなる集合(すなわち二項関係)f が
・$a \in A$ ならば $(x,y) \in f$ を満たす $y \in B$ が存在する
・$(x,y) \in f$ かつ $(x,y_2) \in f$ならば $y = y_2$
の二つをみたすとき、f を A から B への関数と呼び[7]、f: A → B で表す。またこのとき、(x, y) ∈ f であることを f(x) = y と書く。この文脈では、f と f のグラフ {(x, y) | y = f(x)} を同一視し、関数と写像を同じ意味に用いる。 二つの写像 f と g の相等は、集合として同一であるということ、すなわち∀x∀y ( (x,y) ∈ f ⇔ (x,y) ∈ g )
ということであるが、これは( f と g の定義域が等しく、かつ)任意の a ∈ A に対して f(a) = g(a) であることと同値である。
直積集合 A × B の元の順序対の対応を集合A,Bの二項関係として捉えると様々な関係(集合)を定義できますが、その中で
・$a \in A$ ならば $(x,y) \in f$ を満たす $y \in B$ が存在する
・$(x,y) \in f$ かつ $(x,y_2) \in f$ならば $y = y_2$
を満たす関係を関数(写像)と呼ぶ。
僕の実力で翻訳するとこんな感じかなと。
関係の一種が写像だということです。
写像の一種としての関係を考えていましたが、枠組みとしては関係の方が大きいですね。
何か根本的な間違いを犯しているのだろうか…
まあ楽しみながらで…師匠ほしい。
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