ウェイトトレーニングについて考える その2

トレーニング

誤解のないように先に僕の申し上げると、ウェイトトレーニングは否定しません。
筋力は筋量に比例すると科学的に証明されています。
ただ闇雲に肯定することもしません。

以下の記事の補足としてまとまりのないよもやま話をさせていただきます。

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ウェイトトレーニング

ウェイトトレーニングを広義に捉えるとボール投げたり、自重で跳んだりも含まれますよね。
僕がここで言うウェイトトレーニングは所謂「筋トレ」で行われる、ゆっくりと局所的に効かせるような筋肥大を狙うようなトレーニングです。

クイックリフトやボール、ロープを使った全身運動は否定はしません。
以下の記事で僕が断りなくウェイトトレーニングという場合は上記のトレーニングのことを指しています。

前回の記事の通り僕は全身を最大限の反動動作で動かすことはむしろ推奨します。

ウェイトトレーニングの思想に憑りつかれる

ウェイトトレーニングをやったことがある方は分かると思いますが、ウェイトトレーニングをやっていると筋肉こそ正義って観念に憑りつかれてしまうことがあるんですよね。
僕は経験がありまして、10代のある短い期間だけウェイトトレーニングにはまっていました。
すぐ飽きて辞めましたけど。
その時はパンプアップして強くなった気になって、筋肉は正義!って思想に憑りつかれていました。

筋力は大切なんですが、スポーツの爆発力に繋がるのは全身の協調です。
全身から調達したエネルギーを関節を介して各部位に効率てきに伝達することで末端を高速で動かすことができます。
必要な時にだけ力を使う動作の静と動のメリハリ、繊細な感性が求められます。

僕は記述のようなウェイトトレーニングの観念に囚われて繊細な感性が失われていくのが恐いと感じます。
ウェイトトレーニングの力んで一生懸命力を出すって観念に知らず知らずのうちに憑りつかれてしまうと感じるからです。

かんねん【観念】
1.《名・ス自他》もうこれまでだと、あきらめること。 「死んだものと―する」

2.《名》あるものについていだく意識内容。

google

個人的にはウェイトトレーニングをやりこむよりは感性を磨いたほうがよくない?感じます。
なので広義のウェイトトレーニングであるクイックリフトなどの全身を使って力を爆発させる練習、メディシンボールなどの重量を使った全身運動は有効だとは感じます。

筋量を増やすことを考えた場合に難しいのはどこをどれくらい鍛えるかってことですね。

ウェイトトレーニングは大切だ、じゃあどこを鍛える?

ウェイトトレーニングはアスリートはみんなやっています。
だから誰にでも必要なんだって論理をたまに目にします。

僕はこれは論理的には成立しないと考えています。
失敗したアスリートも成功したアスリートもウェイトトレーニングをやっているからです。
米を食っている日本人は頭が良い!つまり米を食えば頭が良くなる!とは誰も結論しないように。

ウェイトトレーニングで成績が上がった!という声もありますが、因果関係と簡単に求めることには疑問が残ります。
なぜならウェイトトレーニングと同時並行して技術練習もやるからです。
技術的な飛躍が起こっただけの可能性もあり、その時に行っていたウェイトトレーニングが効果的だった!結論するのは危険ですよね。

逆にウェイトトレーニングをしたから怪我した!と結論するのも危険。
元々動作的にある部位に負担がかかっていて、ウェイトトレーニングにより動作の強度が上がったことで怪我へ繋がった可能性も考慮する必要がありますので。

また、タイムや球速、パンチ力を強化する筋肉を具体的に考えることはできますが、選手個々の動きでどこが強くどこが弱いのか、またどれほど鍛えればよいのかを判断することって難しいです。常に精密検査ができるわけではないので。
普遍的に誰にでも有効なウェイトトレーニングって無いんじゃない?って僕は思っていて、無闇な筋肥大ウェイトトレーニング僕の本来持っているバランスを失わせて、怪我に繋がるんじゃないかって危惧があります。

例えば走る時ってハムケツと股関節内転筋群の協調で起こりますよね。
走動作のイメージが先行して体を動かしますから、ここを効率化する前に下手にハムケツを強化すると、内転筋群に負担がかかって故障に繋がる可能性があります。
もちろん、上手く行けば走力は伸びると思います。
でも結果論の面が大きいように思います。

また、ウェイトトレーニングで失敗した人たちの声は届きにくく(生存者バイアス)、ウェイトトレーニングに熱心に取り組む選手はそもそもウェイトトレーニングを信頼しています。
だから怪我や競技力が伸び悩んだ原因をウェイトトレーニングには求める確率が下がります。

ウェイトトレーニングは筋力の向上が科学的には立証されているので、正しく行えば競技力向上に効果があることは間違いありません。
だけど、正しくの定義が難しい。

過信されていて見過ごされている面があるのではないかとも感じるんです。
ウェイトトレーニングを否定する、または否定しないまでも肯定はしていないアスリートは一定数います。
もしかしたらですよ。彼らはスポーツ界の認知の歪みに主観的に気がついたのかもしれません。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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