テノデーシスアクションと呼ばれる体の作用について。
配膳の時ってこの姿勢でお膳を持ちますよね。肘を90°にします。
この角度で肘の腱が固定される仕組みがあるからです。
僕達人類は無意識に楽な姿勢を習得している、またはできるから、誰に配膳させても自然とこの姿勢に落ち着くわけです。
股関節に乗る、ケツ乗るって僕は表現していますが、ケツに乗れると股関節のテノデーシスアクションによってハンモックのように骨盤が跳ねます。「ケツに乗る」もテノデーシスアクションの一種です。
筋力ではなく力学的な構造によって身体を支えられるような仕組みが体には備わっているわけで、この仕組みを上手く使えたらなーっておもいますよね。
今回は腕をスイングする時のテノデーシスアクションについて。
腕の持ち方
以下のインスタの動画が分かりやすいと思います。
どのように腕がスイングされるかは、どのように腕を構えるかとの因果関係になります。
つまり腕の持ち方と身体のバランスによってスイングされる方向、方法がほぼ決定されるわけなんです。立ち方大切。
強い構えを知れば自然体で腕を強くスイングできます。
基本的には先入観に囚われることなく、長濱拳法の価値観である「楽に強く速く」を追い求めて試行錯誤を繰り返していけば、動作は自動的に合理化されると僕は考えていますので、変にこだわる必要はありません。
迂回路を試してみたい方、先入観に囚われているかもしれないと考えている方向けの内容です。
上記の動画の手首の向きが生み出す肘の回転力の違いを感じて見てください。
この違いは肘の軸の向きが、重力が腕に与えるエネルギーに影響するからだと考えられます。
エネルギーが大きいほど制止が大変になります。
エネルギー(仕事量)は
$W= \mathbb F \cdot s = (\mathbb F \cos \theta) × s$
で表されます。
左図の場合、物体へ仕事をするのはその力のcosθ成分だけです。
手首の形向きを変えると肘の軸の向きが変わるので、重力による落下の力を抑制できます。
前腕を下へ押す力が弱くなりますから、楽に持ち上げられるのです。
あとは肘関節の摩擦も関係していると思われます。
ある高さから真っすぐ持ち上げるより、滑り台に乗せて引っ張った方が楽に荷物を支えられますよね。
同じようなことが手首の角度を変えることで起こせます。
手首の向きの違いによる微妙な腕の重さの変化の説明になると思います。
さらに深めると落下の方向は各関節の回転力の向きを決め筋肉の伸張方向を決めます。つまりは筋腱の発揮する筋力のバランス、拳の推進方向を決めるわけです。
構えた形が自然に拳を推進できる方向を決め、腕の推進方向はパンチの撃力に影響します。
※無理やりコントロールしようと思えばできるとは思いますが、筋腱へ負担をかけるので怪我へとつながるか推進力を弱めます。
多分続く。
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