GGG打法の原理の変化

運動理論
運動理論選手分析

GGG研究家の僕としてGGG研究の成果の一部を発表します。
他人に教えることで現役時代には分からなかったことに気が付けるようになりました。
その一つが打法のメカニズムです。

きっかけはこの記事。
ビヨーンと大きな体重移動で前に引っ張って投げる投手とガッと軸脚を地面に突き刺すように股関節のななめ回転軸で投げる選手の違いに気がついたからです。
この二つは少し違う原理でボールを加速させています。
根本的な違いを生み出しているのは頭の中のイメージです。

GGGはキャリアの中でこの二つの原理を意識的にしろ無意識的にしろ、切り替えたように見えます。

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動作原理の微妙な違い

見た方が分かりやすいのでまずは動画を見ていきます。

デビュー
2戦目

二戦目はGGGの首振りディフェンスが分かりやすいです。
参考になります。
閑話休題。

3戦目
4戦目

ここまでは初期の動作原理。
印象としては振りが小さく、速い、回転力が高い。
分かりますかね。
どちらかといえばロシア式の手打ち式打法です。

次に後期の打法を見ていきます。

後期
後期

後期は引っ張って打ちます。
引っ張る分時間がかかりますが、体重移動が大きいので腕を遠くに投げられます。

具体的な動作の違いは肘の高さとかヒップターンの強さとか色々ありますが分かりやすいのが体重移動の大きさです。

具体的に見ていきます。

原理の違い

骨盤を強く回して腕を引っ張っていくのでモーションが大きくなります。

イメージとしては胸、肩、腕のゴムを引っ張って伸ばす感じです。

腕を引っ張って振り回すって意味が分かっていただけますかね。

引っ張り打法は拳を遠くへ投げられますが、その分モーションが大きく時間がかかります。

その時間をGGGは強いジャブを当てることで確保します。

キャリアの初期と後期でジャブの使い方が変わっているのは打法の原理が変わった影響じゃないかと考えています。

GGG後期はジャブの後に短く間が空きます。
「ウン(ジャブ)・タン(踏み込んで体重移動)・ウン(右フック)」のリズムになっています。

強いジャブを当てて時間を稼いだら、大きな体重移動で腕を強く引っ張ります。

肘を上げながら上から下に拳を叩きつけます。

軌道が上から下になるのは上半身の体重移動が大きい分、左の股関節軸の回転方向の斜め成分が強調されるからだと考えます。

この回転方向が強調されるから拳を上から下に振り下ろすような印象になります。

パンチより体重移動が大きい投球ではより斜め回転が強調されますよね。
あれが起こっています。

丁度これ。
股関節が斜め軸になるから肩の水平ラインが崩れて上から下へ投げおろすような動作になります。

初期は引っ張らずスナップを効かせて拳を押し込みます。

ジャブで動きを止めたら。

すぐに右が出ます。

「ウン(ジャブ)・タン(右)」です。

肩の水平ラインもあまり崩れていません。

肘も高く上がらりません。
肘が水平に進むので肘が低い印象を受けます。

何が変わった

ここからは推論です。
動作の原理が変わった理由はトレーナーが変わったとか、GGGの考え方が変わったとか色々あると思います。

何かをきっかけに頭の中にあるイメージが変わったことが出発点だと思います。

初期は骨盤よりは手首や拳に意識が向いていたが、後期は骨盤に意識が向くようになった。

それぞれ利点と欠点があります。

二通りの動作原理がある

まず体重移動を大きくとって腕を引っ張る打法から考えていきます。

引っ張り打法

この打法の利点は長い距離のパンチが打ちやすいことです。
しかし引っ張る分時間がかかります。
強いジャブやフェイントでその時間を稼ぎます。

ぱっと思いつく代表的な選手
カネロ、ゴロフキン後期、タイソン、リゴさん、ワイルダー。

手打ち打法

この打法の利点は素早く拳を加速させられることです。
相手が射程に入ったらすかさず打ち込めます。
欠点は射程を伸ばすのが難しいこと。

ぱっと思いつく代表的な選手
コバレフ、ゴロフキン初期、パッキャオ、ロマ、コンスタンチン・チュー。

もちろんどちらか一方ということはありません。
腰を強く回して腕を引っ張った後に腕を加速させるイメージの選手も多いと思います。
つまりバランスです。
腰を意識する割合が高いのか、手首のスナップを意識する割合が高いのか。
良し悪しではありません。
どの打法にもレジェンドボクサーはいます。

二つの打法を体系化すると戦略的なことも大幅に整理が進みそうです。
いい道具を手に入れたように思います。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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