身体はイメージと姿勢で動かす PART1

よもやま話

僕のブログの読者様、YouTubeの視聴者様申し訳ありません。
今までの方法や探求は間違っていたかもしれません。

というのも指導者になって感じることがあるからです。
それは具体的な動作は教えてはいけないってことです。

まず先にどうしてそれが良くないのかをお話しします。

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イメージと姿勢

ちぐはぐ、ギクシャクした動き

ジムでの初心者に具体的な動作で教えるとどうしてもうまくいかないんです。
どうやっても動きがギクシャクする。
本来連動して動くはずの身体がちぐはぐに動いている。

僕はその原因を選手を使って実験し、少ないながらデータを集めてそれを考察してみました。
腰を回す意識」については2回に渡って実験をして検証をしています。
他にもいろんな実験をしました。
一人には動作を完全に教え込んで、一人には抽象的なイメージだけを教えて。

で、わかってきたのは「意識が邪魔をしている」ということです。
これは特に初心者に顕著でした。
例えばパンチ。腰を強く回転させる方法を教えると、パンチを打つ動作で腰の回し過ぎが高確率で起こりました。
ちぐはぐな動作で運動連鎖が起こらず、拳が加速しません。

一方でイメージを教えた場合は腰の回転は自動的に行われ絶妙な角度に収まり、運動連鎖が自然に行われました。
おそらくは「こうしなきゃ」という意識、具体的な動作のイメージが邪魔をしているんだろうと推論しました。

で、そもそも意識的に自然な動作が実現できるのだろうか?という根本的な疑問が浮かんできました。
僕たちは歩く時や重いものを持ち上げる時に股関節の伸展や屈曲は意識しません。
ただ、「力を出そう」「あそこまで行こう」とイメージするだけ。

人間に搭載されているOS

その視点から運動を考えてみることにしました。

参考になるのは0歳児の娘の運動です。
彼女からヒントを得ました。
彼女は言語を持っていませんし、僕たちが知っている概念も全く持っていません。
だから「股関節を使って」なんて思考ができるはずないんです。

じゃあ、どうやって運動を学習しているのだろうかを考えました。

おそらく娘の身体を動かしているのはイメージです。
親の歩く姿や立ち姿から得られた、脳内のイメージ。
それをなんとなく再現しているだけ。

イメージの再現をを繰り返すうちにトライアル&エラーで無駄が自動的に削ぎ落とされていきます。
無駄の削ぎ落とし方はおそらくは意識できない領域の脳の潜在意識が勝手にやってくれています。

その意識できないやつについて僕の考えをお話しします。
ここからは発想を飛躍させた人間の意識とスポーツ動作に関する長濱説です。

潜在意識はコンピューターで言えばOS。顕在意識はアプリケーション。
僕たちはスマホでアプリケーションを動かす時はアイコンをタッチするだけですよね。
それ以外はやりません。

本来であればファイルの位置情報やアクセス権限のチェック、OSと情報、命令の交換を行う必要があります。
全ての手順を踏んだ結果として、ハードウェアが動きだすわけです。

でもスマホでそんなことをしたことはないと思います。
それらの複雑な処理はOSが勝手にやってくれているからです。
OS内部で何層にも処理が隠蔽されているから、僕たちはカタカタとコードを打ち込まなくても視覚的、直感的にアプリケーションを動かすことができます。

人間のシステムもこうなっているんじゃないかと現役時代に感じた自分の内部にいる二人の意識のやり取りを思い出して推論しました。

潜在意識は人の意識の最も深い位置にいて、普段は見えないように何層にも隠蔽されている。
しかし、身体(ハードウェア)制御の大部分を行う、コンピューターでいうところのOSの役割を担っている。
僕たち顕在意識はOSに処理をお願いするアプリケーションです。

アプリケーションである僕たち意識がOSに向かってハードウェアの処理を直接命令したところで、弾かれてしまうだけです。
必要な命令は僕たちがスマホのアプリケーションを使うように、直感的、視覚的にイメージすること。
そうすればOSに命令を渡してハードウェアに処理を実行させることができます。

こんな風に考えると、動作自体を意識させることは非合理的なのかもしれない思うようになりました。
そもそも命令の形が違うので潜在意識はそれを読み込めず、ハードウェアを動かせません。

コンピュターのOSの処理が何層にも階層化しているのは、それがOSの安全性を守る合理的な設計だからです。

人間とコンピュータは別物なんですが、そこに働く淘汰の論理は同じだと思うんです。
計算の速度、正確性、安全性。

ハードウェアから正確かつ安全に情報を取り出して高速で加工し出力する。

だとすれば似たような設計になっていてもおかしくないのかなあと思いました。

潜在意識に複雑な処理は任せてしまう。いや、そもそもアプリケーションである顕在意識には許されていないことなのかも。これはインナーゲームでも言われていた事でもあります。

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脳の仕組み

超簡単です。

Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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