なんだそれは。ボクシングか?ラジオ体操か? 目標はゲートボール大会か?

トレーニングプライベート

先週、選手たちと走り込みを行いました。
スタートのペースがあまりにも遅いので、僕がペースメイカーをすることに。

歯を食いしばって、ゲロを吐いてでもついて来るようにと選手全員に伝えていたのですが、結果は散々でした。
あまりに酷い内容に僕は怒りを伝えたつもりでいました。
しかし響かない選手には響かない。

心を鬼にして舵の取り方を変えることにしました。

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言葉に重みを持たせる

体重が現役時代から10%増加し半年以上練習をしていない僕について来ることができた選手は唯一一人。
それでもタイムは合格ラインをギリギリ超えてしまいました。他は壊滅です。

僕は選手を引っ張りながら、遅い選手が遅れてしまわないように行ったり来たりしていたのではっきりと倍以上走っていました。
にも関わらず追いつけない選手がいたんです。

まあ、それは想定内です。
普段の練習を見て絶対に着いてこれないと想像できたからです。
着いてこれないのは仕方ない。

プロでチャンピオンを目指すためにはどれほど練習しなければならないのかを知らない選手達なので、これから少しづつ練習量を増やして、限界の認識を変えていけばいいんです。

僕が怒った理由はそこではないんです。

一緒に走っていた選手がゴールしてから他の選手が追いついて来るのを待っていたんです。
しかし一向に姿を現さない。見渡しがいいコースなので余程タラタラ走っていなければ見えるはずなのに。

選手達があまりに遅れているので、倒れているかもしれないと心配して僕はコースを逆走し様子を見に行きました。

いくら走っても現れないので僕は「やばいな、暑さにやられたかもしれない」と思って速度を上げて選手を探しました。

一人やってきたと思ったらタラタラタラタラ走っているんです。
唖然として、頭に来ました。
遅いことにではありません。
努力せずまるで高齢者のウォーキングのような涼しい顔で走っていることにです。

僕はその瞬間に直感しました。
「こいつらは俺のことを舐めている。これまでのやり方は間違っていた」と。

走った後で「練習の意識がゲートボールのためのラジオ体操になっている」。
「ボクシングの練習をしろ」と怒りを伝えましたが、その言葉を深刻に捉えたのは一人。
彼だけはみんな帰った後でこっそり走っていました。

妻にこの話をしたら、
「志が高い選手に合わせるべき、すべてを掬い上げようとするのは時間の無駄。
浮上する意思のある選手は勝手に掬われるところまで這い上がって来る」と。
一言で終わりました。
「資本は限られている。誰の何にそれを投下し、どれほどのリターンが得られるかを計算するまでがあなたの仕事」と付け加えてくれました。

僕は優しすぎました。選手のためにもなっていなかった。
危機感を持たせるためには心を鬼にするしかない。

ここからは先は舵取りを変えます。
今後は自分の時間や知識、労働力という資本を最大化するための投資です。
自分のためにやる。慈善事業でもなんでもない。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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