合理的なカネロ・システム PART2

戦略技術

続きです。

前回はディフェンスルーティンを見ていきました。
今回はオフェンスルーティン。

一つの動作に二つの意味があるということを思い出してください。

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オフェンスルーティン

倒立振り子ルーティンでディフェンスを担保しながら距離を詰めていくことは前回説明しました。
その後に何をするかです。

倒立振り子ルーティンで少しづつ距離を詰め、射程に捉えると股関節を屈曲させます。

この瞬間は左股関節が屈曲しています。

相手は近づいてきたアルバレス選手の上半身に注意が向けられます。

その隙に奥足を前へ送り右股関節を屈曲。踏み込む力を溜めます。

右の股関節を伸展し踏み込む。同時に左股関節を絞り込んで左フック。

細かい動作が連続する場面ですが、実践レベルでは細かいことは意識はせず、「左股関節を閉めながら踏み込む」だけです。

全く同じルーティンにより左股関節を屈曲。左の力を溜めます。

この左股関節が屈曲した前傾姿勢を見るたびに相手は「ギクッ」とするはずです

アルバレス選手のパワーですからね。
何度かこの攻撃パターンを見ただけで脳裏に刻まれます。

股関節の屈曲・伸展ルーティンを繰り返す度に相手にはプレッシャーがかかりますので、振り子歩きをするだけで相手はジリジリと後退りしてしまうのです。

別バターンを見ていきます。

プレッシャーをかけて左股関節を屈曲した前傾姿勢を作り相手を射程に捉えます。

行けると直感したらすかさず踏み込んでジャブを打ち相手の動きを止める。

右フックボディー。

上記の例以外にもフェイントをかける場合もあります。
アルバレス選手は数パターンを使い分けて相手を攪乱してパンチを当てていきます。

前回の記事を思い出してほしいのですが、前傾姿勢を作っている最中に相手の攻撃を受けた場合、左股関節を伸展して頭部を相手の射程から遠ざけてディフェンスします。

左股関節を曲げた前傾姿勢は攻撃の準備動作であると同時に股関節伸展によるディフェンスを担保した姿勢だということですね。

相手が攻めてきたらディフェンスでき、そうでなければ踏み込んでハードショットを打ち込める攻防一体の姿勢なんです。

もし股関節を伸展した姿勢の時に相手がさらに踏み込んで右を狙ってきた場合はカウンターでアッパーを狙います。

振り子歩きによってオフェンスとディフェンスのポジションをを切り替えながらプレッシャーをかけて相手をロープへ追い詰めていき、射程に捉えた瞬間アルバレス選手は攻め込んできます。

防御から攻撃が一連の流れで行われ、且つ動作の意味が常に一貫しています。
これを僕はカネロ・システムと呼んでいます。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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