ブログを読んでいただいている方は知っていると思いますが、僕は失敗ばかりしています。
未だに気がついていない失敗も沢山あるはずです。
今回は僕の失敗の中でもかなり上位に食い込む大失敗のお話です。
おおきな誤解
僕はボクシングを始めた頃は誰の言うことも聞きませんでした。
自分の能力や理論を過信していたからです。
一人で強くなれると本気で思っていました。
目に見える範囲ではボクシングは一対一の戦いに見えるからです。
海外の強い選手達が『チーム、チーム…』と連呼している理由が分かりませんでしたし、過信からその理由を考えようとすらもしませんでした。
今になれば断言できますが、ボクシングはチームスポーツです。
それは試合当日までにおける練習であったり、試合中のインターバルであったり。
試合中の選手は冷静な状況な判断ができません。
冷静であると思い込んでいてもパニックに陥っています。
『ポイントを獲れているか?』『今、上手くいっているか?』『危険な状況に足を踏み入れていないか?』自問自答する余裕もありません。
何となく、感覚で『上手くいっている気がする』『良くない気がする』この程度です。
ここで必要不可欠なのがセコンドの冷静な状況判断です。
僕は具志堅ジムの頃野木トレーナーがチーフではありませんでした。
僕のことを良く知らないトレーナーに囲まれ、何度もインターバルのコーナーで”みんなで”パニックになったのを体験しています。
最悪でした。
誰も僕を落ち着かせてくれません。
状況の説明もありません。
統一感の無い指示が行き来して、一体何が起こっているのか僕は判断できませんでした。
指示も漠然としていて『倒せ』『手数』『攻めろ』。
こんな感じでした。
僕はこう考えました。
『上手くいっていると思っていたけど、そうではないのか。攻めないと。』
インターバルでよりパニックを深めて次のラウンドへ。
試合を後で確認したら、別に悪くなかった。
そのままでよかった。
試合ではパニックに陥るにつれてどんどん精彩を欠いてきます。
以下は角海老でのチームワークについてです。
チームワーク
角海老ジムのコーナーはチーフに石原トレーナー、横には西尾トレーナーと洪トレーナー。
役割も明確に分担されていて、石原トレーナーは『状況の判断と指示』。
きちんと僕に何ができるか把握し、状況に相応しい指示を出します。
基本的に練習でやって来たことです。
西尾トレーナーは相手のダメージやインターバル中のコーナーでの様子を僕に伝えて、僕を励ましてくれます。
決して急がせることはありません。
洪トレーナーは僕が忘れがちなディフェンス面の指示、常に後半戦を頭にいれたペース配分を支持してくれます。
慌ただしさはなく落ち着いて次のラウンドへ進むことができます。
勿論、尻を叩かれた方が元気が出る選手もいると思いますが、僕は性格的に落ち着いて詰将棋をしていきたいと思っているので、今のチームが合っています。
家庭でも
家庭でもチームワークが重要です。
動画の編集は基本的に妻がやっています。
好きなボクシングの話以外は熱意を失ってしまう僕に妻のような繊細な動画制作はできません。
繊細で細部にまで目が行く妻の方が圧倒的に向いているんです。
代わりに僕は体力があります。
誰もがへこたれるような作業量をこなせます。
寝る瞬間まで考え続けられる熱意があります。
体力と熱意を活かして僕は台本を書き続け、動画を撮り続ける。
妻は繊細さを活かして動画の編集をする。
このチームワークがあるから、空いた時間を最大効率で利用し毎日投稿できるんです。
二人の理念も共有していて『効率』的に作業を分担できています。
今でこそ僕の家庭のチームワークは優れていると感じていますが、何度も衝突し何度失敗してきました。
少しづつお互いに妥協し良さを認め、欠点を補い合えるようになっています。
そして僕は簡単ではないからこそ、これを続けることに価値があると思います。
夫婦関係においても、普通の夫婦が超えられないような壁を超えていくことに挑戦の面白さ、価値があると思っているんです。
『壁』は目の前にあるときは障害物でしかありません。
だけど、一度乗り越えてしまえば、僕を追いかけてくる競合から僕を守る鉄壁にもなってくれるんです。
まとめ
チームワークも夫婦関係も少しづつ時間をかけて醸成していく『スキル』であり、ボクシングにおける戦術の要素。
過小評価していると痛い目を見る。
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