リゴンドウの振り切ったアウトボクシング

戦略
戦略選手分析
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カシメロ vs. リゴンドウ

カシメロ選手が振り切った一発狙いなら、リゴンドウ選手は振り切ったアウトボクサーです。
最近打ち合うこともあるリゴンドウ選手ですが、カシメロ選手を最大限まで警戒したアウトボクシングを選択すると予想します。

リゴンドウ vs. ソリス

序盤の強気なリゴンドウ選手は無視します。

Rigondeaux vs Solis FULL FIGHT: February 8, 2020 | PBC on SHOWTIME

ディフェンス

ディフェンスはフットワークが主体で基本的に激しい主導権争いはせず相手にリング中央は明け渡してしまいます。
大きく距離をとりながらロープの近くを左右へ動いて相手のプレッシャーを躱す、というのがリゴンドウ選手の傾向です。

フットワークとジャブで相手を攪乱し、踏み込んできたところにカウンターを合わせます。
徹底したアウトボクサーなんですが、意表を突いていきなり自分から仕掛ける時があり、これがまた速い。
ワンツーのタイミングで思いっきり左を振りぬくが強いので追いかけることばかり考えていると一発で効かされてしまいます。

Guillermo Rigondeaux lands vicious left hook to defeat Julio Ceja by TKO | HIGHLIGHTS | PBC ON FOX

リゴンドウ選手を追いかけることを想像した時に厄介なのがリゴンドウ選手は頻繫に逃げる方向を変えることですね。
これは相手に逃げる方向を読ませない工夫です。
同じ方向に逃げる相手に対しては先回りして逃げ道を塞いだり、GGGがやるような逃げる方向をフックで叩いて逃げ道を切ることが有効ですが、それをさせない対策です。
かなり自然で手慣れた印象があり、恐らく意識すらしていないレベルで体に馴染んだリゴンドウ選手の習性とだと思います。
ナチュラルに相手の裏をかいて逃げていきます。


上のリンクのソリス選手との動画を見てもらえれば分かりますが、4ラウンドあたりから左右に動き回ってソリス選手を攪乱し的を散らしています。

餌を撒いてカウンター

リゴンドウ選手は動きながらもカウンターを奪えますが、ジャブで相手をおびき寄せてからのカウンターを得意としています。
動きながらとっさにカウンターするのと違い、これは意識的に狙おうした場合のやり方だと思います。
足を止めて右のジャブを断続的に出し続け、このジャブで「ワン、ワン、ワン…」とタイミングを計っています。

相手が踏み込んできた瞬間に「ワン」、相手のパンチに「ツー」を合わせて、という感じでリズムを合わせていきます。
タイミングが合わなければ右手を相手の頭に引っかけたり、ピボットで体の位置を入れ替えて仕切り直し。

ジャブをチョンチョンと出し続けられると相手は気が散りますし、リゴンドウ選手の左のカウンターを狙うという意思表示にもなるので、無意識にでも身体が緊張してしまって動きのスムーズさを奪われます。

そうやって相手の集中を妨害しながらタイミングを見計らって左のカウンターを狙っていくので本当にいやらしい戦い方です。
カウンターできなかったらローダッキングからのピボットや身体を入れ替えるチェックフックで相手の攻撃をやり過ごして体勢をを立て直したら仕切り直し、シンプル故に崩れません。

カネロ・アルバレス選手やGGGなどもそうですが、完成されるに従い選手はやることが少なくなってシンプルになっていきます。
必要最小限のスキルでボクシングが完結しミスを減らすことができるのでシステムが崩れにくくなります。

加えてリゴンドウ選手はアウトボクサーなんですが、身体を大きく使って強くて速いパンチを打ちます。
一瞬で大きな力を繰り出すクイックネスに加えて一発で効かせる精度があるので相手は警戒してなかなか踏み込めません。

Rigondeaux vs Ceja FULL FIGHT: June 23, 2019 – PBC on FOX

リゴンドウ選手が「待ちのカウンター」でいこうと覚悟を決めると既述のスピードと強烈なパンチ、ミスを減らすシンプルなルーティンといったスキル同士の相乗効果が起こると考えています。

相手が一か八かで腹をくくってある意味特攻のような戦い方をしない限り同じようなラウンドが延々続くことになります。

問題

この戦い方の問題はポイントがつきにくいことです。
リゴンドウ選手は完全に相手の出方に依存することもあり、動きに乏しいラウンドが続くことがあります。
これが大きなブーイングが起こる理由ではないかと思います。

人気で劣るリゴンドウ選手が判定では不利だと予想でき、微妙なラウンドならカシメロ選手に流れるんじゃないかと思います。

打ち合いを想像するとリゴンドウ選手もパンチがあるので不利だと一概に断言することはできませんが、カシメロ選手のパンチが打たれ弱いリゴンドウ選手にかすりでもすれば一発で終わる確率はかなり高いと考えられます。
勝率を考えるとカシメロ選手と打ち合うのは賢明ではありません。

リゴンドウ選手は勝つために既述の戦略を採用するんじゃないか考えられます。
で、ここからがこの戦い方の懸念なんですが、リゴンドウ選手の戦い方だと人気というボクシングの勝負と関係のない部分も影響してポイントを奪いにくいんです。

アマチュアのような純粋なボクシングの技術戦なら面白さは置いておいて、リゴンドウ選手は負けないと思います。
ただ、プロボクシングの興行的な側面を考慮するとリゴンドウ選手が判定勝ちを狙うにしてもプレッシャーをかけるか、手数を増やすか、ポイントを奪うためにある程度のリスクを許容しなければなりません。

リゴンドウ選手が狙うのはB級で最も大金を稼げる試合は井上選手との試合です。
アマチュアボクシングのようにトーナメントを勝ち上がれば最強になれるわけではないのがプロスポーツです。

40歳、プロでの試合数もファイトマネーも高くないリゴンドウ選手が今後の人生を考えた場合、目指すは井上選手です。
その試合を実現させるために、これまでの戦い方がプロモーターに嫌われているリゴンドウ選手がリスクをとる可能性もあります。
リスクをとってポイントを奪いにいくっかもってことですね。

手数を増やしたりプレッシャーをかけていくかもしれません。

そうなるとカシメロ選手のスピードとパワーが火を噴くんじゃないかというイメージも浮かんできます。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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