木村吉光 vs. 仲里周磨の試合。
痺れました。
もっと見ていたかった。
身内の試合だからかもしれません。
だけど、それだけじゃなかったのも事実です。
居合の達人が斬り合うような緊張感。
僕がボクサーだからなのかもしれませんが、他のスポーツでは得られないゾクゾクを感じたんです。
水泳、サッカー、空手とやってきて最後にボクシングを選んだ理由を、一度は離れてしまったのにもう一度、惹きつけられてしまった理由を再認識しました。
斬り合いの緊張感の後の勝ち名乗りの安堵。
ストレスの落差からくる心の底から感じる安心、そして相手から奪った自信が体中へ漲ります。
まるで麻薬です。
以下緊張感があった理由。
カウンターの気配
常にカウンターの気配がありました。
吉光は得意の左フックと相打ち気味で放つ右ストレート。
周磨もどっしり小さく構えて吉光のミスを待ちます。
どこからでもどのパンチでも打てる、そんな気配が漂っていました。
一瞬で終わる気配
実際に吉光は周磨の左フックで大きく転倒するダウンを奪われました。
ラウンド終了のベルに救われましたが、あと10秒あれば勝負は決していたと思います。
吉光の飛び込みからのワンツーは常に顔面スレスレ、ギリギリ周磨が躱しているだけで当たれば終わる雰囲気が常にありました。
最終回は周磨をピンチへ陥れました。
ミスしたら終わる。
この雰囲気が常に漂っていました。
決意の表情
どちらも負けるつもりは毛頭ないという表情で「勝つ」という決意を感じました。
ディフェンスしている間も常に「来い!」という強気の表情がある。
だから追撃できない。
チャンスで躊躇してしまう。
客席から見ている僕の目にも両選手の決意が感じられるほどでした。
相手を飲み込む気迫
あの日の二人なら向かい合うだけで並みのボクサーは委縮してしまったと思います。
それほど全身に力が漲っていて「一発でいい」という確信、パンチには強い気迫、「倒れろ」という想いが込められていました。
そしてディフェンス。
ボクシングにおける最高のディフェンスはハイガードでもショルダーロールでも速いヘッドムーブメントでもありません。
真のディフェンスは全身から漲る闘志です。
相手を委縮させ腕を縮こまらせるほどの威圧感。
「出したらやられる」という恐怖が身体を雁字搦めにして、自由を奪います。
まとめ
ネット配信すればボクシングファンに大きな期待を持たせ、価値を提供できた試合だと思いました。
引き分けが妥当、どちらも勝ちの試合でした。
ちなみに。
僕の試合はもっとヒリヒリしますよ!
会場でお待ちしております。
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