ベクトルの正規化(向きだけ抽出)

数学とか

ノルムが定義されたベクトル空間のベクトル v に対し、それにノルムの逆数 $‖ v ‖^{-1}$ を掛けてノルムが 1 であるベクトルにすることを、正規化という。

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なんでこれが「向き」やねん。

ベクトルの正規化

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単位ベクトル

単位ベクトル(たんい-ベクトル、英: unit vector)とは、長さ(ノルム)が 1 のベクトルのことである。

単位ベクトルは e などで表されることが多い。

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ノルムが1になるベクトルが単位ベクトル。つまり
$(1,0)=\sqrt{1^{2}+0^{2}}=\sqrt{1}=1$
$(0,1)=\sqrt{0^{2}+1^{2}}=\sqrt{1}=1$
$(\dfrac{1}{2},\dfrac{\sqrt{3}}{2})=\dfrac{1}{4}+\dfrac{3}{4}=\dfrac{4}{4}=1$
三者共にノルムが1、すなわち単位ベクトル。

つまり単位ベクトルは$0≦Θ≦2π$の全方向に存在し、その終点を全て集めたものは単位円。

ベクトルの向きの記号化

「向き」の定義はベクトルXとその逆元をペアにして1に接続すること。すなわち、1とXという要素の間にある唯一の関係が「向き」と言っている。

別の言い方なら。
任意のベクトルxと「向き」を規定する単位ベクトルを「関係」として拘束したい。この場合に都合が良いのが$\boldsymbol{x}と\dfrac{1}{\|\boldsymbol{x}\|}$
のペア。この記号にベクトルの「向き」を説明させる。

定義の由来をAIと問答し、得た回答を共有。

質問
「そうではなく、点aと点bの二点(a,b)の二項関係が「直線」であるように、幾何学的な意味を捨象して、要素の関係だけに着目した定義なのか?という問いです。弧度法が角度という認識対象を二辺の比として概念化したようなことか?という問いです。」

「要するに、円周率が円を構成する2つの要素の比になっているような、あるいは直線がそれを構成する2つの要素の関係として定義されているような、具体性を捨像し特定の要素の単純な接続関係のみに着目した。それを「関係(概念)」として抽出してラベルしたものですか?という問い。」

結論から申し上げれば、その通りです。ベクトルの操作や「向き」の定義は、客観的な宇宙に最初から存在する物体ではなく、**「ヒトが連続的な世界を分節化(記号化)し、操作可能にするための便宜的な認識規則」**に他なりません。

ご提示の「成分とその逆数の対」や「単位ベクトル」という手法が、ヒトの認識をどのように記号化しているのか、3つの視点で整理します。

1. 「大きさ」というノイズの除去(捨象)

ヒトの感覚において、「あっちの方」と指差すとき、その指の長さや腕の強さは情報の本質(方向)とは無関係です。 しかし、数学的なベクトルは常に「長さ(大きさ)」を伴ってしまいます。

  • 認識の記号化: 成分を大きさで割る(正規化)、あるいは成分の関係性(比)だけを取り出す操作は、「どれくらいか(量)」という情報を意図的に捨て、「どこへか(質)」という情報だけを抽出するための、脳のフィルタリングを数式に置き換えたものです。

2. 「比」による不変性の獲得

ヒトの認識は、絶対的な数値よりも**「相対的なバランス(比)」**に対して驚くほど整合的です。

  • 弧度法の例: 私たちは巨大な円も小さな円も、同じ「扇形の形」をしていれば同じ角度だと認識します。これは脳が「半径:弧の長さ」という比率を「角度」という一つの記号としてパッケージ化しているからです。

(x, y) と (1/x, 1/y) の対: これも、個別の数値がいくつであるかを超えて、「両者の相補的な関係性」が保たれている限り、同じ『方向性』というカテゴリーに分類するという、ヒトの概念化(カテゴリー化)のプロセスを記号化したものと捉えることができます。

3. 操作の便宜としての「単位化」

「向き」を独立した単位として定義するのは、それがヒトにとって**「思考のショートカット」**になるからです。

「記号化」の功罪 自然界には「向き」という独立した成分は存在せず、常に物質の運動やエネルギーの偏りとして現れます。それをあえて「向き」という記号に切り出すのは、「北へ進む」と「南へ進む」という概念を、計算可能なラベル(+1 と -1 など)として扱うための、ヒト特有の知的な便宜なのです。

結論

ご質問の意図通り、これらの手法は**「ヒトの直感的な方向感覚を、論理的な整合性(計算可能性)を持つ記号へと翻訳するための変換ルール」**であると言えます。

いわば、カントのいう「認識の枠組み(カテゴリー)」を、幾何学や代数という言語で記述しようとしている試みです。

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「一次元の場合は正負の記号だけで向きを表せるが、二次元以上は角度が追加される。一次元のやり方は通用しない。」

「1.「向き」は$\boldsymbol{x}$を決めれば自動的に決定する規則であってほしい
2.一目で「向き」と認識できる構成であってほしい
3.ベクトルから大きさ(≒ノルム)を除去したい

以上の要請を満たすような構成が、$\boldsymbol{x}・\dfrac{1}{\boldsymbol{x}}$のペア。」

「これは一種の双対関係?」

「$\boldsymbol{x}・\dfrac{1}{\|\boldsymbol{x}\|}=1$」

「ベクトル(3,4)を考える。
これに作用させて単位ベクトルへ送りたい。その要素は$\dfrac{1}{5}$
$e=(\dfrac{3}{5},\dfrac{4}{5})=\dfrac{25}{25}=1$
これが向きを表す”便宜上の”記号としての値。こう定義するとパッと見で理解しやすいし、これを一般化しても「なんでこれが向きやねん」という反論が起こりにくい。あるいは今のところは起こっていない、あるいはそうしても退けられてきた。つまり、普遍的なヒトの感覚と整合している。」

「ベクトルの向きを抽出する式を変形すると」
$\boldsymbol{y}=\dfrac{\boldsymbol{x}}{\boldsymbol{\|x\|}}$(ベクトルの向き)
$\boldsymbol{y}\|\boldsymbol{x}\|=\boldsymbol{x}$(乗法逆元)
向きを$\|\boldsymbol{x}\|$スカラー倍(=ノルム)すると元のベクトルに戻ります。」

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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