前重心vs後ろ重心

技術選手分析
クロフォードの接近戦
クロフォードのフットワーク タイソンのインファイティング フォアマンのインファイティング

上のカネロとクロフォードは良い教材だと思います。

前重心

僕は前重心、後ろ重心という分類が嫌いです。意味と価値のない恣意的な分類に見えるから。

子供が「アカレンジャーはパワー」「アオレンジャーはスピード」と分類したがるのに似たものを感じます。

論理的な裏付けによってではなく、「色」に持つ主観的な印象によってその性質が語られます。

そもそも論ですが、前重心、後ろ重心などの姿勢は、状況に応じて変化させるべきもの。固定化して考えるべきものではない。

海外もこの分類はよく見ますので、恣意的で無意味な分類は、普遍的にヒトの社会に現れる現象なのだと思います。

これがこの記事の前提です。

妖怪知った風「ジャブとは〜。前重心とは〜(印象論)」
妖怪印象「なんか知らんけど凄そう。」

知った風と印象
「根拠なし」の進化系の妖怪が「知った風」です。 知った風「重心とは〜それを操作することにより〜」 などと意味不明な内容を雄弁に語ります。 普通の人「雰囲気で誤魔化すな。」 印象「そうなんだぁ!凄い!色んなことを知っているんだね!」 修辞法(...

所謂前重心は「攻撃力を高める」という文脈で語られがちです。

しかし、ワイルダーもクロフォードも突っ立っている。むしろ仰け反っている。

パンチ⊂投擲
だとするな突っ立ってぶん投げるべき。

前重心は恐らくパワーポジションのこと。これは素早く体を動かす為の姿勢です。

動き回って球を追うなら妥当な姿勢でしょうが、腕をスイングするなら不自然です。

僕は球を打つ時は下のように体を起こして腕を振ります。あなたもそうすると思います。

老人のような前傾姿勢の方が強く腕を振れる、なんて人は見たことがありません。

ヒトは前重心で物を投げる(≒パンチ)ようには設計されていません

前重心⇒パンチ力
は誤りです。

背屈ロック

冒頭のカネロが分かりやすいですが、前重心は防御姿勢です。カネロがそうしているように、それは相手から見える急所の面積を減らして、急所に被弾する確率を下げる姿勢です。

マイク・タイソンの隠れるディフェンス
ディフェンスについてデービスの隠れるディフェンスカネロの隠れるディフェンス

タイソンのように避けた後に飛び込む、と仮定するなら妥当な姿勢です。

パンチに限定するなら、突っ立った姿勢の方が合理的です。

集合と含意と認識
WIISの述語論理の章が終わり集合論へ突入するのでその前に自分なりに論理と集合を結びつけてみます。 部分集合と含意 集合と含意は人の認識を厳密に考える為のもので、同じものであるというのが長濱説です。含意と部分集合でそれを説明してみます。A⊆...
フリオセサールチャベスのインファイティング
前重心の文脈
上の動画は所謂「前重心」の文脈。 それは攻撃の為ではなく守備の為。 ファイタースタイルを成立させる為にはディフェンスの能力と前進能力が要求される。人体の制約とボクシングのルールを考慮すると、チャベスのように、ファイタースタイルには相手のパン...
強く速い踏み込みと前重心
踏み込み コンピューターで作成したような姿勢には重力下では推進力があります。 股関節はこの推進を補助する構造をしています。 上の踏み込みと対比するためにビョンビョンと飛び跳ねる踏み込みについて言及します。 物理的にビョンビョンした場合に力を...
前重心と後ろ重心の違いついて考える
デンプシーは、ボクシング史上初めて前傾姿勢の構えで戦ったボクサーとされる。デンプシー以前にもジョン・L・サリバンなど豪腕と謳われたボクサーは存在していたが、彼らは極端に重心を後ろに掛ける構えをしていたため、一撃で試合を終わらせるパンチを持つ...

SNSで共有してね

問い合わせ

トレーニングの依頼などはこちらから

パーソナルトレーニングやグループトレーニング、セミナーや取材、YouTubeコラボなどのご依頼はこちらからよろしくお願いします。

長濱陸Tシャツ

お求めはこちらから

スポンサーリンク
Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

股関節おじさんをフォローする
スポンサーリンク
スポンサーリンク
股関節おじさんをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました