前提の確認から。
肩甲骨外転前傾ロック
肩甲骨は外側を向いています。
また肩甲骨はソケット(窪み)構造になっています。
それは、上腕骨の骨頭をハメて安定させ、硬い構造で押して加速(力の伝達)させるの為だと考えられます。
大胸筋
上腕の付着で拗られています。
意味のない構造にコストを支払うものは自然界には保存されませんから、意味があるはずです。

背屈ロック
大胸筋の構造を頭の中で動かしてみると、それは上のような、「投擲の最終局面で肩が外旋外転屈曲した場合にその張力(内旋力)を最大化する構造」であると推理できます。
広背筋のねじれも同様の視点からの解釈ができます。
すなわち、「投擲物のリリース時に内旋力を加えたい」という設計者の意思です。
上のように、投擲物をリリースする時にそれに回転力を加えたいのです。
それは何故か。
槍のような長軸を持つ物体に回転をかけると弾道が安定します。
ライフルには弾丸に回転をかける構造が施されていますが、ジャイロ回転をかけて軌道を安定させる為です。大胸筋と広背筋からは同じ意思を感じます。
ラグビーボールに回転をかけて投げるのも想像しやすいと思います。長軸を持つ構造なので、ジャイロ回転をかけると弾道が安定します。
構造から推察するに、先祖は恐らくは長軸を持つ槍を頻繁に投げていました。その飛距離を競い合わせるような淘汰圧があったと考えられます。
これは幼児が教えずとも(本能的に)投擲を行うことや、二足歩行へ進化の舵をきった人類史とも整合的な解釈だと考えられます。
従って、人体は投擲に合理化されています。より言及するなら、上腕に内旋をかけて力を出すことが得意です。
また、肩甲骨ロックは投擲のリリース直前の張力の最大化を構造的に補助すると考えられます。
GGGの腕が自然体で内旋されているのは、前鋸筋と小胸筋による肩甲骨ロックが起こっているから。そのGGGがナックルを横にして当てようとするのはある意味では必然。
この解釈から肩甲骨ロックとそれにロマとベテルビエフのワンインチパンチを見るなら、人体に最適な方法で力を出している故に、至近距離からでも破壊的な衝撃を起こせるのだと解釈できます。
肘で投げる

肩甲骨が強くロックできるなら、肘で投げる感覚が掴めると思います。丁度上のメジャーリーガーのように。
彼らは見たまんまの腕力で手投げしてボールを加速させてるはずです。
腕だけ、腕力だけで手打ち。頭がグラグラ動かないように。体重移動が起こらないように。

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