長濱式アッパーカット

トレーニング技術運動理論
右アッパーカット【パラエストラ天満】
パラエストラ天満長濱クラス
左アッパーカット【パラエストラ天満】
パラエストラ天満長濱クラス

パラエストラ天満にて。

左アッパーカット
1.脚を伸ばす
2.脇腹を潰す
3.体を閉じたまま腕のスイング

脚を伸ばす

1は下のようにならないように。
この場合は腕のスイングの力が膝で干渉されます。
緩いトランポリンでボールを投げるのを想像してください。土台がグラグラと揺れるので力をボールへ伝えるのが難しくなります。
股関節をロックして大腿骨と頸骨を噛み合わせ、頸骨で床へ力を伝えます。腓骨で床を踏むボクサーが大半です。指導がここから始まる確率は非常に高い。

脇腹を潰す

2ができていないと僕の定義する、相手のガードを迂回するアッパーカットになりません。

「ガードを迂回するアッパーカット」の例としては、下をみてください。

リカルド・ロペスの左アッパーカット
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体を開かない

3ができない場合、体幹が回転し、それと一緒に肩の軸が回転します。つまり、アッパーカットの軌道が意図しない変化をします。
腰を回してのアッパーカットは論外。明後日の方向へのアッパーカットになります。

腰の回転は腕を追従して起こるので、起こるなら斜め回転になります。

また、体を閉じて肩関節の運動をブレーキできない場合は、体幹の運動量の拳への移動が非効率となり、その加速が甘くなります。

【二軸】『骨盤の斜め回転』と股関節に乗りたがる習性【手打ち】
インスタかツイッターでパンチの時に手打ちと脱力が上手くいっていると(力みなく自然に打てると)骨盤は床に対して斜めに回転するよって話しているんですが、それの補足をします。 平仲ジムでもパンチの時に骨盤は斜めに回転して水平回転はしないと教えてい...

右アッパーカットの動画は基本的な打法を応用する練習です。
低い位置から相手を覗き込むようにしてパンチ。

この打ち方自体にではなく、脳に様々なパンチの角度を認知させることが目的です。

目線を変えると頭に思い浮かぶパンチのイメージが変わります。
普通に立っているだけでは認知できないパンチの軌道があります。

守りを固められ、「打つ場所がない」と感じる場合であっても、それを見る視点を変えれば、見える世界が変わることがあります。

低い姿勢から、斜め横へから、などなど、その視点を変えることで認知できなかった可能性を認知できます。

視点の多様性が対応力です。

ボクシングに限りません。人は自らで自らの多様な視点を捨て、蟻地獄へ落ちていきます。

参加者が、自らの「こうあるべき」の罠にかからないよう、あえて基本から離れた姿勢を練習へ取り入れています。

可能性に心を開くこと
今週のパラエストラ天満長濱クラスの様子です。 長濱クラスでは、参加者の皆さんが、各々の異なる理想やスタイルを追求することを歓迎します。 もちろん、レッスン中は僕の技術の習得を目指します。しかし、それを自らの体系に取り込むのかやどのように取り...

アッパーカットは、脇腹を潰す、手打ち、股関節ロックなど、ボクシングの技術全般の土台となる要素、ひいては運動を強化する要素が組み合わさります。

体の使い方を覚える、という意味においてならジャブやストレートよりも効果的と考えます。

アリの「ジャブを制するものは世界を制する」の言葉の通り、ジャブは重要なパンチです。ただ、それは僕らのような、先天的な弱者が言うのと、アリのような先天的な強者が言うのとでは、その含意が異なります。

アリ≒骨盤前傾∧肩甲骨前傾外転

自然体のスウェイバックで、下のようになるアリの言った「ジャブは世界を制する」と弱者が承認欲求を垂れ流しただけの「ジャブは世界を制する」はその含意が全く異なります。

背骨のアーチ構造

アリの前提を「腸腰筋などを含めた骨格を形成する筋力の強化とその活性化」と捉えるなら、その要素を含むパンチはアッパーカットであろう、と僕は結論します。

アリの言葉を実践するのは、アリの体が必要です。

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問い合わせがあるので補足。
長濱クラスは体験は可能ですが、一度だけ。それ以降の参加には入会が必要になります。

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ディフェンスとアッパーカット
股関節ロックと競技力
GGGに限らず、下の動画で説明しているような脚の形は一流に見られます。それは構造的に床から強い反発を受けられるから。 パンチのスイングからヘッドムーブメントで起こる体重移動まで。汎ゆる動きは床で反発します。 柔らかいクッションの上でのそうす...
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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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