関係によって存在が定義される

暇つぶしに見て

底なし沼ですね。
納得することはできるのだろうか。
「存在」について僕の考えを書き出していきます。

上の記事で解説しているように「存在」と「関係」は別の性質を持つ概念ではないのか?って発想へ行き着きました。
となると「存在」って、つまり概念を創るって抽象的にはどんな手続きのことなんでしょうか。

簡単に考える為に自然数で考えてみます。
自然数全体で考えるとスケールがバカでかくなって混乱の元になってしまうので、自然数の1の存在について考えます。

【自然数定義】
自然数 1 が存在する。

任意の自然数 a にはその後者 (successor) の自然数 suc(a) が存在するsuc(a) は a + 1 の “意味”)。

異なる自然数は異なる後者を持つ。

つまり a ≠ b のとき suc(a) ≠ suc(b) となる
(ある種の単射性)1 はいかなる自然数の後者でもない(1 より前の自然数は存在しない)。

1 がある性質を満たし、a がある性質を満たせばその後者 suc(a) もその性質を満たすとき、すべての自然数はその性質を満たす。

※0をはじめの数とする流儀もあるようです
空集合を
$0: = \emptyset = \{\}$
任意の集合 a の後者は a と {a} の合併集合として定義される。

Wikipedia

何の説明もなく「自然数の1はあります!無条件に認めてください!」と書いてあります。
疑うことは許されない前提です。
1がどんな性質の存在なのかは後に続く自然数を定義することで間接的に明らかになります。

「任意の自然数 a にはその後者 (successor) の自然数 suc(a) が存在するsuc(a) は a + 1 の “意味”)。」「異なる自然数は異なる後者を持つ。」「 1 はいかなる自然数の後者でもない(1 より前の自然数は存在しない)。」と1に続く自然数が定義されていきます。

「1はいかなる自然数の後者でもない」とは「1」という存在の性質をその後に続く無限のその後者との関係によって説明しているのでしょう。
「任意の自然数 a にはその後者 (successor) の自然数 suc(a) が存在するsuc(a) は a + 1 の “意味”)。」と「異なる自然数は異なる後者を持つ。」
は「1は2の前者且つ3の前者の前者且つ4の…」という風に無限に1と関係する後者が出現していくことを説明しています。

以上の自然数の定義をまとめると。
1は単独で説明されるのではなく、その後に続く自然数との無限の関係を明らかにすることによって、その存在を定義されています。
1以降の自然数は後者という概念を使って1との関係を定義し生み出されています。

「存在」はそれ単独で定義されていないというのは何だか奇妙な感覚を覚えるのですが、よくよく考えてみれば概念としての存在は他の存在との関係によって定義されますね。

普段意識することはありませんが、僕達が「人」という概念を語る時には、それを内包する「動物」という概念やそれに一緒に内包されている「犬」「猫」といった概念を「人」との関係によって区別し、「人」を切り離しています。
「自分」も「自分以外」という概念がないなら存在できません。
「自分」を定義するとは「自分とそれ以外を明確に区別すること」で、それにより自動的に「自分以外」が定義されます。

極端な言い方をすれば自分とそれ以外を区別するためには「自分以外」のことを完璧に知っている必要があります。逆もまた真なりです。でなければ「これはあなたですか?」と聞かれた時に答えられません。

「概念を定義する」とは、定義したい対象ととそれ以外を完全に切り離し、切り離した概念との関係を明らかにすることであると言えるかもしれません。
「存在」と「関係」は切っても切れないってことですね。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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