素人が数学に挑戦 行列の基本変形と連立方程式

暇つぶしに見て

以下の記事の行列の基本変形にギョッとして怯んでしまいそうになったと思いますが、今回は何故基本変形の規則性で行列を変形できるのか、また何故変形した後の形が大切なのかを見ていきます。

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連立方程式の変形

例えばこんな連立方程式があったとします。
$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 2x + 3y -1z = 11 \\ 1x -1y + 2z = -2\\ 1x + 2y = 5 \end{array} \right. \end{eqnarray}$
この連立方程式を解こうと思ったら移行して代入して~って方法がありますが、こんな方法でも解を導き出すことができます。

まず1行目と2行目を入れ替える。
$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 1x -1y + 2z = -2\\ 2x + 3y -1z = 11\\ 1x + 2y = 5 \end{array} \right. \end{eqnarray}$
論理的には何も変わりません。

次に2行目に1行目のー2倍を加える。
$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 1x -1y + 2z = -2\\ (2 – 2)x + (3 + 2)y +(-1 -5)z = 11 + 4\\ 1x + 2y = 5 \end{array} \right. \end{eqnarray} $

$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 1x -1y + 2z = -2\\ 5y +-5z = 15\\ 1x + 2y = 5 \end{array} \right. \end{eqnarray} $
同じ変数を使った左辺と右辺の等式が成立しているので論理的に成り立つ変形です。

次は3行目に1行目の-1倍を加える。細かい過程は面倒なので省略します。
$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 1x -1y + 2z = -2\\ 5y +-5z = 15\\ 3y -2z = 7\end{array} \right. \end{eqnarray} $

次に2行目を1/5倍。
$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 1x -1y + 2z = -2\\ y +-z = 3\\ 3y -2z = 7\end{array} \right. \end{eqnarray} $

最後に3行目に2行目の-3倍を加える。
$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x -y + 2z = -2\\ y -z = 3\\ z = -2\end{array} \right. \end{eqnarray} $

この形に見覚えありませんか。
この前やった行列の基本変形ですよ。

これが
$\begin{pmatrix}2 & 3 & -1 & 11\\1 & -1 & 2 & -2\\ 1 & 2 & 0 & 5\end{pmatrix}$
こうなりました。
$\begin{pmatrix} 1 & -1 & 2 & -2\\0 & 1 & -1 & 3 \\ 0 & 0 & 1 & -2\end{pmatrix}$

行列の基本変形は連立方程式の基本変形を意味しているんです。
そうやって考えると上の変形した行列の意味が分かってきます。

行列の基本変形によって3次元の連立方程式の解が導き出せているんです。
感動的ですよね。
この基本変形を知っていれば多次元連立方程式の解を導き出すことができます。
もしも次数の大きな次元が100とかになってくると移行と代入で計算するのは手間がかかり過ぎます。

コンピューターは膨大な計算処理を行います。特に最近のグラフィックスは膨大な変数を扱うので基底ベクトル変換の手間が小さくなる恩恵は計り知れません。
スマホにも行列の概念が使われていることを考えると、僕たちはもっともっと数学を評価して数学者に敬意を表すべきだと感じます。

超高度に数学が発展した未来では想像もできないような論理によって現代では膨大な計算処理が必要な方程式の解を一瞬で解を導き出せてしまうんでしょうね。
コンピューターで何億年かかるような膨大な計算が一瞬で完結してしまうような、人類が未だ発見していない高度な論理が存在しているのかもしれないなんて思うとワクワクしませんか。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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