べき乗の性質 その六

数学とか
べき乗の性質その五
べき乗 実数 x の正整数 n 乗は、素朴には、n 個の x を掛け合わせたものである。厳密には、次のように再帰的に定められる。 (∗)x¹:=x,(∗∗)xn+1:=xⁿ×x(n≥1).x0 を定義する場合には、関係式 (∗∗) が n ...

べき乗
実数 x の正整数 n 乗は、素朴には、n 個の x を掛け合わせたものである。厳密には、次のように再帰的に定められる。

(∗)x¹:=x,(∗∗)xn+1:=xⁿ×x(n≥1).x0

を定義する場合には、関係式 (∗∗) が n = 0 でも成立するように定義を拡張するのが自然である。

ウィキペディア

一意性とは数学分野において、注目している数学的対象が「存在するならばただ一つだけである」或いは「ただ一つだけ存在している」という性質である。 これら二つの主張は論理的な意味が異なるが、文脈によってどちらの意味かは異なる。

ウィキペディア

実数の定義引用WIIS

べき乗の一意性

「べき乗の一意性」が呼び方として正しいのかは不明ですが、調べるのが面倒なので、とりあえず底と指数を共有するべき乗が、演算の結果を必ず同じ場所へ送る性質を便宜上そう呼びます。

$(1∨0)≠a⇒a^{m}=a^{n}⇔m=n$
底を共有するなら、べき乗は一意的であってほしい、という願いがあります。

まずは、証明の基本である背理法が機能しないかを確かめます。

背理法などの議論の枠組み
恒真式恒真式(こうしんしき、トートロジー、英: tautology、ギリシャ語のταυτο「同じ」に由来)とは論理学の用語で、「aならば aである (a → a) 」「aである、または、aでない (a ∨ ¬a)」のように、そこに含まれる命...

証明
$a^{m}≠a^{n}∧m=n$(仮定)
$a^{n}≠a^{n}$(代入法則)
⊥(矛盾)
$¬(a^{m}≠a^{n}∧m=n$(背理法)
$¬(a^{m}=a^{n})∨m=n$(ド・モルガンの法則)
$a^{m}=a^{n}→m=n$(→変形)

底を共有するべき乗の結果が同じなら、その原因は同じ。

乗法律引用WIIS

まずは乗法の大小関係の復習。
[0<x<y,z](仮定)
0<(y-x)z(乗法律)
0<yz-xz(分配法則)
xz<yz(加法逆元)
x<y∧0<x,y,z→xz<yz(→導入)①
乗法は大小関係を保存します。

$[1<a]$(仮定)
$a^{n}・1<a^{n}・a$(①)
$a^{n}・<a^{n+1}$(乗法単位元と∗∗)
$1<a→a^{n}・<a^{n+1}$(→導入)
1より大きい実数のべき乗は指数が自然数なら、その大小関係を保存します。

$[a<1]$(仮定)
$a^{n}・a<a^{n}・1<1$(①)
$a^{n+1}<a^{n}<1$(∗∗)
$a<1→a^{n+1}<a^{n}$(→導入)
同様にx<1の場合も指数が自然数なら、底を共有するべき乗は、指数の大小関係を保存します。

従って、三分律より、¬(x<y∨y<x)の場合はx=yとなります。つまり、x≠yならば、x<y∨y<xになるので、べき乗は一意に数を定めます。
$2^{n}=2^{m}⇒n=m$
つまり、底を共有するべき乗の結果が同じなら、指数は等しくなります。

計算機に同じ値を入力するなら、計算の結果は常に等しくなります。仮に入力の度に結果が変わるなら、その計算機は壊れていると判断できます。

例外)
上記の二つの照明はいずれも1<x∨1<xの場合にのみ成立します。

底が1か、0の場合は前提から除外されています。底が1の場合は指数の自然数nを限りなく大きくしても、乗法単位元より、常に1へ送られます。
1⁵=1²=1
また、0との乗法は定義されていません。

0と任意の実数との乗法が0となるのは定理です。

0との乗法
a(仮定)
a+0(加法単位元)

a(仮定)
a・1(乗法単位元)
a(1+0)(加法単位元)
a+0a(分配法則)

加法一意性より
a+0=a+0a
が成り立ちます。
よって、任意の実数と0との乗法は0。

ミクロの過程は様々に分岐するから予測不可能なんけど、マクロの結果だけは予測できる。

この世界は、始まり方と終わり方だけが決まっていて、過程だけが無秩序に動いているシミュレーション世界。

ヒトの認知能力がそうなだけで、世界は別(形而上)にある説を推すが。

狭義大小関係の三分律
引用WIIS 定義 10反射律、11反対称律、12推移律、13完備律を備えののが大小関係。 狭義大小関係は、上に加えて同値関係が成り立たないもの。 x<y⇔x≤y∧x≠y 定理 x<y⇒¬(y<x) の証明。 感覚的には自明なんだけど一応。...
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B∨¬A⇔A→Bの証明
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この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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