
ハイガード
ノーマンのガードは正面から見ると「Ⅱ」になっているのが分かると思います。
また、腕が胸郭の正面へ押し出されて肘が上がっています。つまり、腕が体の側面にベタッと張り付いているのではなく、胸郭の前に浮かされています。
構造的に、下の画像の矢印で示したような前鋸筋による回転力が上記の作用を起していると考えられます。すなわち、ノーマンは前鋸筋が発達しいると推察できます。
骨格や背中の盛り上がり方などからもそれは推察されます。
所で、ハードパンチャーの背中が盛り上がるのは「広背筋によるものだ」と指導レベルにいながら錯覚している人がいます。
しかし広背筋の作用とパンチの動作から演繹的に考えるなら、それは誤りです。
「ハードパンチャーの背中が盛り上がるのは、前鋸筋と小胸筋、腸腰筋が発達しているから」と推察するのが妥当です。
「広背筋が〜」とか言ってしまうは、「パンチ動作」と「パンチの目的」と「広背筋の作用」の論理的な矛盾を導けない層。
物事の法則や本質には興味を持てない共感型(概念の操作が苦手)が、ドヤァして群れでの序列を高める為に創造した免罪符が日本に溢れている可能性を僕は強く疑っています。
因果関係(≒規則性)に生理的に関心を持てない層が一定数いて、彼らがマウントをとる為にガラクタを創造していると考えるなら、ボクシング及び日本社会にガラクタが溢れることにも納得ができます。
共感マウント勢「パンチとはぁ(ドヤァ」

「膝を曲げる」「踵を上げる」なども筋肉や関節、運動の性質と矛盾します。
閑話休題。
仮にノーマンの形(≒肩甲骨外転前傾)を「ガード」と定義するなら、大半は前鋸筋が弱い故にそれすらままならないと言えます。
つまり、腕を上げて形を似せただけで「ガード」ではないわけです。

腕が縦

肘が体の正面
ダニングクルーガー効果によれば、この記事を読んだ大半は「俺(私)はできている」と錯覚し、努力を怠り無能な状態に留まります。
無能がそう思う間に、一部の有能は既に家を飛び出してトレーニングを開始してしまいます。
無能があーだこーだ考えている間に有能は行動により、上の論理の妥当性の検証を終わらせてしまいます。
次に無能が言うのは、「大袈裟すぎる」。そして何もやらない。
「休日だから…」「ジムが空いてない…」などとやらない理由を遺伝子レベルの反射で考えてしまうのが無能。
できる理由を考えることに脳みそを使うのが有能。
有能か無能かを決めるのはお勉強ができるかどうかではなく、やるかやらないか。

閑話休題。
肩甲骨が外転前傾するとそのソケットが腕と噛み合います。パンチの衝撃を固い構造で受け止められるので、肩甲骨内転後傾したボクサーと比較すると所謂「硬いパンチ」になると考えられます。
また、同様に相手のパンチの衝撃を固い構造で受け止められるのでガードも硬くなると考えられます。
相手のパンチに対してガードが無力なのは、肩甲骨ロックが弱いから。
前鋸筋は肩甲骨外転の他に上方回旋にも作用しますから、小胸筋と協調してそれを抑制していると考えられます。
脚を押さえつけて床を踏んだ衝撃を骨格へ伝えるのを効率的にしている中臀筋と内転筋のような関係だと推察できます。
この推論はハードパンチャーの胸が四角いことと整合的かなと。
あなたが長濱式のトレーニングを継続して肩甲骨ロックができるようになってきたなら、パンチの質の変化に気がついていると思います。




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