公理主義実数論には”0を除いた”実数に乗法単位元と逆元が定義されています。
それは何故か。
この話は以前触れたような気もしますが、割り算について考えるがてら、もう一度その理由について考えてみます。
除法その三で、0の乗法は任意の数に対して0となることを分配法則を用いて証明しました。
定義から導出できる性質(定理)がそうなるのだから
0・1=1・0=0
0を乗法の仲間に入れてあげて?
という気はします。
しかしその場合は、0の逆元を単位元の定義を当てはめると
1・0⁻¹=0・1/0=1/0
となります。ひとまずこれの意味することは置いておきます。
0・0⁻¹=1
これはヒトの認識と整合しません。無と無の逆元を作用させると単位元(≒始まり)になる。
宇宙の始りを考えるとありそうな話ではありますが、ヒトの認識では解釈不能です。今のところは。
0・0⁻¹=1(乗法逆元)
0⁻¹・0=0(乗法単位元)
また定義が矛盾します。
0を含めてしまうと0・0⁻¹を考えなければならない。すると乗法が人の感覚で理解できなくなる。だから排除する。0・x=0は定義から導できるからいいよね?と。あくまでも初見のですが。

割り算 その三
逆元 x/yの逆元は乗法一意性により (x/y)・(x/y)⁻¹=1(乗法逆元) (x・1/y)・(y・1/x)=1(除法定義) (x/y)⁻¹=(y・1/x)=y/x(乗法一意性&除法定義) x/yの逆元 (x/y)⁻¹=y/x です。 ...
では、既述の1/0は何やねんと。
定義されていないのでそもそも考えられないことなのかもしれませんが。考えてみたくなるのが人情です。
分子を固定した場合、分母を0に近づけるほどその分数は大きくなります。無限に大きくなるけど、無限は実数ではありません。
混乱して吐き気がしたのでこの辺で今日は終わり。
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