ホアン・グスマンの仰け反りディフェンス

技術運動理論選手分析
ホアン・グスマンの仰け反りディフェンス

グスマンが、常人なら転倒するほど仰け反りながらボクシングができるのは、股関節と肩甲骨のロック、腰椎の前弯を保つ筋力が高いからと推理します。

肩甲骨外転で腕を内側へ巻き込むので、一般的な内転位の骨格のボクサーより重心を股関節へ寄せられます。
グスマンはアリやハメドに言い換えられます。

逆に言えば、グスマンのような骨格でないと、重力に押される体を支えきれずに転倒してしまうか、少なくとも反射的な力みが起こり、力が抜けません≒力が出せません。

加えて、重力に押された上半身に押されて構造的に開こうとする股関節を、大腿骨へ引き付けてロックできる必要があります。これをしているのは恐らくは内転筋群です。

また、下のアリのように、脊椎の伸展を抑え込む、すなわち腰椎の後弯を抑え込み前弯を保つ腸腰筋の収縮も要求されると推理できます。

以上から、仰け反りディフェンスには肩甲骨外転、肩甲骨内旋内転、骨盤前傾の筋力が要求されると仮定します。

アリやグスマンのように、腰椎のくびれを保ちながら肩甲骨外転、肩甲骨内転内旋です。恐らく、普通のボクサーの筋力では形だけ真似してもできません。負荷の強い曲芸的な動作が、弱い部分に負担をかけると仮定すれば、それは怪我を導いてくると推理できます。

アリやグスマン、ハメドに見られる共通点を抽象した
上手い→骨格が強い
の論理が妥当だとするなら、その対偶
骨格が弱い→下手
も妥当です。

ここまでの推論を妥当だと仮定するなら、股関節と肩甲骨ロックと骨盤前傾は技術を規定する要素と言えます。

すなわち、それらを強化する筋肉を鍛えることが「上手くなる」為に要求されると結論できます。

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第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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