固定化=ネットワークの内部化=組織の収奪化=腐敗
構造が固定化されると個人も組織も腐敗していくのは歴史的な事実だとは感じていますが、それはどうしてだろうか?と感じました。
現視点での結論を導いたので共有します。
僕が定義する「腐敗した組織」とは収奪的な組織のこと。言い回しは下の本を引用しました。
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収奪的とは、ネットワークがその内部で固定化されて外へは広がらない、つまり、社会を運営するエネルギーの総量が増加せず、全員で一定のそれを山わけしなければない組織です。
それが奪い合いを演繹してきます。
例えば、所謂ボクシングジムは「ガード」「顎を引く」などの基礎基本という名の規則を守れることに重点が置かれ、組織の中のボクサーがその外へ出ることを否定します。
何故なら、変化を起こそうとするボクサーの主張や行為を理解しようとすることは費用が要求されるからで、また仮にそのボクサーの新たな結論が指導的な立場の人達のそれの持つ妥当性を破壊してしえば、彼らのしがみつく「基礎基本」という特権が消え去ってしまう可能性があるからです。
家柄という特権に胡座をかいた貴族階級が市民に打倒されたフランス革命、下級武士に幕府が打倒された明治維新がその典型です。人口の増加や高度化する社会の維持費用を賄う為にはネットワークを外へ広げてエネルギー源を確保する必要があります。が、特権階級者はその新たなエネルギーが彼らの特権を奪うのを恐れます。故に方針転換を嫌がり、収奪的な社会構造への変化へと舵を切ります。
例)人類の人口増加のエネルギーを賄う為には地球外への進出や新たなエネルギーの開発が必要となりますが、それは現時点でエネルギーを独占している特権者には不都合となる可能性があり抵抗を受けます。
特権を守るためにはネットワークの外へ出ようとする者をそこへ縛りつけておく為の規則と、それを維持する費用が必要となります。
無駄が無駄を呼び混む連鎖反応が発生し、組織を維持する費用は指数関数的に増加していきます。
こうなると特権者にはシステムを維持する為に、制度をより厳格かつより収奪的にする動機が生じるので、結果として謎ルールが発生してきます。
就職活動や受験勉強、ボクシングジムや会社、学校に溢れる、存在意義の不明なルールの発生源と言えば想像しやすいと思います。特権者の特権を守る為だけに整備された、言い換えれば「費用の為に費用を要求する制度」です。
ボクシングジムの基礎基本も、ある観点からなら指導的な立場にいる特権者の利益を守る為の収奪的な制度と言えます。
それは、より深い位置にある、儒教的な上下関係という特権を守ろうとする文化的な土台から発生していると予想しています。
日本は未だに民主主義ではないと言えます。学校で知識としては教えられるので、観念としてのそれは理解しているだろうと思いますし、制度はそうなっています。しかし、政治や身の回りの社会を見ていると、どうしてもそれが機能しているとは思えません。
ある意味では、民主主義という特権に胡座をかき、それが社会の個々人へ要求する努力を放棄しているように見え、またそれに抵抗する勢力に収奪的な価値観を押し付けているように見えます。
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