ボクシング世界の激変

よもやま話

ボクシングで急速に変化が起こっているのを感じますか?

アマプラ、アベマ、その他の配信局の乱立、メイウェザーやパッキャオが日本を訪れるという異常事態など。

その変化の恩恵としてファイトマネーの現金且つ高額の支給など、今まであり得なかったことが起こっています。

どのような前提からこのような結論が演繹されているのかを考察した長濱説です。

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米中対立

まずは米中対立。
半導体戦争とも言えます。
かつては日本がアメリカと半導体で争いコテンパンにやられました。

軍事力を左右するので覇権国アメリカは見過ごせないんです。民間企業も利益を奪われる。だから官民一体でやってます。

性能は米国製と五分以上の廉価版の半導体。それを搭載した安く性能の高い電子機器。
経済大国アメリカの傍若無人により日本は叩き潰されました。
そのアメリカのやり方を観察し研究していた中国は半導体戦争を想定し着々と対米連合を結成しています。
アラブ、アフリカ、中南米などの資源国へ資本投下し、エネルギーと物流のコントロールをアメリカから徐々に切り離しています。シェール革命がなければ民主主義陣営はやばかったかも。

原因はこれだけではありませんが、インフレの原因の一つは世界的な供給網の混乱が挙げられます。

中国が支援したイランなどのアラブ諸国の金は巡り巡ってテロ組織へ武器を供給します。それが中東での火種を作っています。米ソ冷戦時代に中東で戦争が起こったのと同じ論理です。

また米ソ冷戦が両国の防波堤としての役割を果たすベトナムと日本へ金を流したようなことが米中冷戦においても再び起こっています。
日本とベトナムの株価指数の上昇の要因の一つです。同じ前提だから同じ結論が演繹されていると考えられます。韓国と北朝鮮にも金が流れていると思います。

ざっと世界経済を俯瞰するとこんな感じかと。

ボクシングの話へ移ります。
冒頭のボクシングに起こっている変化は世界秩序の変化が原因です。アメリカ一国支配へ挑戦する中国の台頭、その構造の変化から日本へ利益がこぼれ落ちています。
台湾の半導体製造企業のTSMCが日本へ工場の設置を決定したのも米中半導体戦争が原因。

覇権争いの為に両国がばらまいた金が巡り巡ってボクシングへ流れているわけです。

何故ボクシングなのか。

当然ボクシングは本流から分かれるいくつかある内の支流です。なのでボクシングや日本の防衛力を支える重厚長大産業を含めて似たような業界は探せば他にもあるはずです。

ボクシングへ金が流れる原因の一つはテレビなどの既得権益によるメジャースポーツの独占です。
小さなメディアでは太刀打ちできませんから、小さな資本で動かせる小さな市場が目をつけられます。ボクシングは知名度と費用が期待リターンに対して共にちょうどよい大きさだったものかもしれません。

井上尚弥や天心の人気を考えると割安で放置されていたとニンマリしている気もします。

まずこれがボクシングへ金が流れる1つ目の前提。世界秩序の変化です。

次に人々の価値観という前提から。

スマホによる世界の透明化

既得権者による情報の独占が終わり、様々な方法で情報が共有されるようになりました。
一昔前は見向きもされなかった軽量級に注目が集まるのは、一つは既述の世界秩序の変化。もう一つはスマホによる世界の透明化です。

個人がメディアを持てる時代なのであらゆる情報が共有されます。都合の悪いことも隠しておけません。そして認知すらされなかったことが認知されます。ネットが発達する以前なら僕の考え方が広まることもなかった。あるにしても長い時間がかかりました。

今はあっという間に日本中、上手く行けば世界中へ情報が拡散され共有されます。

認知されてなかった軽量級の試合が認知され、またファンの意見が活発に共有されボクシングへ様々な解釈が与えられるようになったことで、軽量級の価値の向上が起こりました。
「生物としての強さ」を論点とする不毛さは駆逐され、徐々に「競技としての面白さ」に論点が置かれて、選手の競技力を評価する傾向が強まっているはずです。無敗神話の崩壊も情報の透明化に伴う解釈の多様化が起こす現象の一つだと考えられます。

分かりやすい派手さや荒々しさ、数字で誤魔化す必要が失われ、根本的な競技力や選手と競技の持つ本性に焦点が当てられています。

2つ目の前提は情報の共有速度の向上と個人の情報発信です。個人競技且つバズりやすい格闘技はSNSと相性が良く、またオタクの意見が共有され不毛な議論に終止符がうたれはじめている。

平和な時代の代償としての大衆化

最後は何度も話している市民の大衆化です。
幼児化とも言えます。自我が消失し他人の魂の容れ物と化した人で溢れた社会は、動物性を抑えこむ文化的な価値観が徐々に失われていき拝金主義に跪くようになります。そして動物性が露わとなりセックスと暴力を好むようになります。

戦争を経験した世代の孫の世代くらいから祖父母が作り上げた争いを助長する拝金主義を遠ざけ、社会の秩序を保つ為の文化が失われて平和ボケしていきます。自分勝手で承認欲の制御を失った大人は自分の責任を度外視して政府や他国に保護を要求します。

市民が自らの努力の責任を放棄し社会に安心と娯楽と保護を要求(パンとサーカス)する行為は、民主主義の流儀で政府が紙幣を刷ってばらまくという形で具現化し、結果的に資産バブル(インフレ)を引き起こします。これは遡れる範囲ならローマでも起こったし大戦前もバブル(株のインフレ)が起こっています。破滅の前兆として起こることです。バブルの崩壊後に誰に責任を押しつけるかのロシアンルーレットが開始されます。

ロシアウクライナ、イスラエルハマス、安倍首相殺害に岸田首相暗殺未遂、政治家への匿名での誹謗中傷。フランスでの暴動にアメリカや欧州、南米での自国優先主義のナショナリズム、大衆迎合主義的な政治家の台頭、などなど今のところは麻雀で言う所の役満テンパイ。

要するに幼児化した大衆化社会では教養の要らない暴力とセックスが歓迎され、簡単にコントロールされてしまうってことです。空っぽの大衆に手軽な自我が植え付けられ、民主主義が誰か(動物的な集合意識)に操縦されます。

以上が僕が考えるボクシングバブルの前提です。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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