腕の推進について考える
肩腕の構造
肩甲骨の関節窩って左図みたいに窪みになっていて、上腕骨をこの窪みにはめるような構造になっています。
鎖骨で骨格に繋がれてはいますが、基本的に宙に浮いており筋肉によって持ち上げられています。
立体的に動かせて、かつ立ち上がる時には体重を支える強靭さも求められる関節なので、前鋸筋、僧帽筋、大胸筋、小胸筋などの大小多くの筋肉が協調して動かしています。
グダグダ何が言いたいのかというと、背中が使えないと腕を強く推進できないてこと。
何となく肩甲骨の構造が分かったので次に腕を前へ強く推進する時の動作を考えてみます。
骨盤の並進が終わって回転運動に変化する直前です。
骨盤は反時計回り、腕は時計回りに回転し肘が背後にあります。
腕に働く重力(下方向)と慣性力(後ろ方向)は肩関節と肩甲骨の回転軸の制限を受けて回転力へ変換されます。
一見すると後ろへ腕を振っているように見えます。
しかし、力学的にそうなっているだけで意識的にこうしているわけではありません。
投球もそうですよね。
剛腕投手ほど腕を後ろへ振りかぶりますが、あれは決して意識的にやっているわけではないはずです。
意識的にやると力みを生み出し、それがむしろ腕の推進へ干渉します。
理解すべきは脱力により力学的に後ろへ振りかぶっているってことです。
肩関節は水平伸展(後方へ)し肩甲骨は外転(背骨側へ)しています。
二軸感覚が力学的にこれらの動作を補助します。
つまり、二軸意識なら背中でパンチが打てるようになります。
同時に慣性力は大胸筋、小胸筋、三角筋を高め、上腕二頭筋を刺激して腕を固定します。
上記の画像のように股関節と肩関節が互いに逆回転(二軸)することで上半身の筋力が高まります。
二重振り子による加速と重力と慣性力による筋力強化の為に二軸の動作を強調することが重要であることがご理解いただけたと思います。
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