腰を回す意識は必要かについて実験してみた件

よもやま話トレーニング

腰を回転させる意識について僕の考えを述べ、その推論から導き出したトレーニングについて述べていきます。
あくまでも長濱説です。

このインスタの動画は長岡に協力してもらって実験したものです。
実験で証明したかった仮説は「初心者に骨盤を回転させる意識をもたせると下手になる」です。
それでは長濱説を述べていきます。

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腰は回すな

インスタの説明欄が詳しいので、気になる方はそちらをみてもらえればと思います。
要約すると、「骨盤の回転を意識すると骨盤の回りすぎが起こりやすく拳が十分に加速させられないのではないか?」です。

意識的なコントロールはできない

そう僕が考え始めた理由は、平仲ジムのほとんどの選手が骨盤を回しすぎだと感じたからです。
おそらく骨盤の回転を意識するあまり、どんな距離でも一定の角度、腰を回転させる動作が身についてしまったのではないかと推理しました。

距離に応じて骨盤の回転を調節しなければブレーキ効果で拳を加速させられません。
絶妙な加減が必要なんです。

この回転角度の調整は意識的にはできるはずはないんです。
意識が認識できる時間の間隔ではないからです。

実際に具体的なパンチの動作を教えてやらせようとすると動きがちぐはぐになって、おかしくなります。
僕は「この指導方法は違うな、これでは上手くならない」と半ば確信しました。

自動システムを使う

じゃあどうするかを考えました。
娘の学習が一番参考になりました。

言葉や概念を理解しない娘は親の動きを通して抽象的なイメージ獲得し、そのイメージを自らのミラーニューロンで再現することによって動作を学習します。
確か以前記事にしたと思います。
赤ちゃんに必要なのはイメージです。

理屈なんか知らなくても歩けるようになるし、走れるようにもなる。
歩行も走行も腕振り、足振りのタイミングはシビアです。
タイミングが合わないと転びます。
だけど転ばない。

この理由簡単で、一度覚えた動作は無意識の自動システムが働いて、勝手にやってくれているからです。
無意識が超高速で計算して、体を動かしてくれます。

僕達意識は歩きたいとイメージするだけでいいんです。
イメージを受け取った無意識が計算結果を出力してくれます。

お箸もそうですし、字を書くのもそうです。
意識なんてせずイメージするだけで勝手に手が動きます。

字を書くときは具体的な手首とか指の動きを意識することはありませんよね。字の形を思い浮かべてそのイメージをなぞるだけです。

次は学習についてですが、これも全く同じです。字を覚えるときを思い出してください。頭の中のイメージをなぞるだけだったはずです。具体的な指と手首の動きを意識したら字は覚えられなかったはず。頭の中の字イメージをなぞるうちに「止め」、「跳ね」のタイミングを学習していきます。

だとしたらパンチの動作もこのシステムを起動して学習するのが自然です。平仲ジムで指導し始めてより一層強くそう思うようになりました。はじめに具体的に教えると、ホントにおかしくなる。

で、どうやってボクシングの学習で字や箸の使い方を使う覚えた自動システムを働かせるかですよ。
試行錯誤しながら手応えを感じているのは「抽象的なイメージ」が大切だってことです。必要なのは人それぞれもっている世界観に合わせた抽象的なイメージ。パンチの動作に適合したそれを探し当てられるか。
例えば「鞭」「メンコ」「ハエたたき」。
鞭のように腕を高速で振り出すように意識をさせるんです。

今の所この方法がうまくいっています。
具体的な動作は一切伝えず、イメージだけを伝える。

そうすると自然な動作になります。
骨盤は勝手に動く。
距離に応じた微調整が自然に働く。

具体的な動作を解説しといてなんですが、ボクシング上手くなりたいならイメージだけでOKです。多分。理屈はいりません。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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