土踏まずと骨盤前傾と足底筋膜 黒人の足首が固い理由も

運動理論
運動理論

骨盤前傾と土踏まずの関係性についてお話します。

以下の動画で簡単にお話ししました。
骨盤前傾と土踏まずの高さに関する僕の解釈です。

黒人のアキレス腱が固いとか、土踏まずが高いことにもつながっています。

ちなみにこれは長濱説です。

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長濱説

骨盤前傾と足首に働く回転力

ハムストリングスは骨盤と脛の骨を繋ぐ筋肉です。

腸腰筋により骨盤が前傾するとハムストリングスが引き伸ばされ、股関節を伸ばす力と膝を曲げる力が加えられます。

ハムストリングスによる膝の屈曲は以下の図のような回転力を生みだします。

腸腰筋により骨盤の後方が上へ持ち上げられ、ハムストリングスが引っ張られます。

ハムストリングスが付着している脛の骨も同時に骨盤側へ引き寄せられます。
膝が回転するということですね。

するとその回転力が脛と踵を繋ぐアキレス腱に加わり、必然的に足首にも図のような回転力が加えられます。

足首が回転するとテコによりつま先にも地面を押し込むような力が加えられます。

以上を踏まえた上で次に骨盤前傾と足首、足の裏にある足底筋膜との関係性を見ていきます。

足の裏には足底筋(腱)膜という組織があります。
左図の中足骨と踵骨を繋ぐ白い部分です。

骨盤前傾によるハムストリングスの張力が足部でどのように変換されるかを簡略化して見ていきます。

骨盤前傾により膝関節に回転力が加わった結果、図のピンク色のアキレス腱がオレンジの矢印の方向に引っ張られます。

踵を持ち上げるような力です。

かかとに回転力が加わるので、つま先とかかとを左図のオレンジの矢印の方向に引き伸ばす力が加わります。

この力が足底腱膜を引き伸ばします。

地面との摩擦、アキレス腱から加えられる力によって足底腱膜が引き伸ばされて、その反作用によって黄色い範囲ぎゅっと押し込まれます。

踵骨の回転力に押し上げられた舟状骨と楔状骨は上へ力を逃がします。

左図の小さなオレンジの矢印の方向に力を逃がすので、足の甲が上へもちあげられます。

実際に足の指が曲がると「ウィンドラスメカニズム」によって足底腱膜が引き伸ばされ、足の甲が高くなります。

骨盤前傾による踵骨の回転でも「ウィンドラスメカニズム」が起こるだろうということが僕の発想で、今回お話していることですね。

土踏まずのトラス構造

少し難しい言い方をすると土踏まずの構造はトラス構造といい、剛性(安定性、固さ)を高める働きがあります。

三角形を組み合わせた吊り橋のトラス橋って聞いたことがあると思います。
土踏まずと同じようにトラス構造を利用して安定させています。

足部がたくさんの骨を敷き詰めた複雑な構造になっているのはトラス構造を利用して安全に二足歩行するためです。

歩行や走行で加わる負荷は体重の数倍です。
その重みを支え、足を守る緩衝作用と踏み出す瞬間に足を固めて地面を強く押すための仕組みが備わっています。

調べてみると足の土踏まず構造は二足歩行の人間にしかないみたいですね。

ウィンドラスメカニズムを利用して体重移動する

足底腱膜と土踏まずは接地した時の衝撃を緩和するクッションの役割を果たし、また体重や運動の勢いを蓄えるバネの役割も果たしています。
踵が地面から離れると地面との摩擦がなくなるので、足底腱膜に蓄えられた力が足の骨がぎゅっと押し詰め、また足の指を曲げます。
踵からつま先へ体重が抜けていくような仕組みと構造があるということです。
歩行する時の力の流れですね。
パンチでも踵からつま先へ。
歩行の体重移動に最適化された人体の仕組みを利用することが大切です。
僕の理論は基本的に元々身体に備わった構造を利用するべきだという考えがベースになっています。
だからこそ不自然な姿勢、普通に構えた姿勢で膝を曲げたり踵を上げたりは推奨しません。

話が長くなりましたが、骨盤が前傾し骨盤に乗ることができた場合、ハムストリングスの力がアキレス腱で踵骨の回転力へ変換され、その力によって足底腱膜が引き延ばされて足の甲が持ち上げられるということですね。
あくまでも長濱説です。

腸腰筋の強化により骨盤が前傾した場合、土踏まずが徐々に上へ持ち上がっていくはずです。
骨格が完全に形成された大人は難しいのかもしれませんが、多少は影響するはず。
骨格が変形するまでには時間がかかるので、すぐには表れない特徴ですが1~2年腸腰筋や股関節トレーニング、股関節主導の動作を続けると変化するんじゃないかなあと。

足の甲が高い人、土踏まずが深い人は骨盤が前傾していると思います。

黒人の足首が固い理由

話のついでに黒人が何故足首が固いと言われるかについてです。
足首が固いというのは足をべた着けしたうんこすわりができないってことです。

先天的にアキレス腱が太く長いということも大きく関係しているとは思いますが、骨盤の前傾も関係していると考えられます。

骨盤前傾に伴いアキレス腱を強く引き伸ばす力が加わるので、それ以上伸ばすのが難しい。
うんこすわりができない。
アキレス腱の張力が強いから踵がどうしても持ち上げられてしまうからではないかと考えています。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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