債権の割引価値
DCF法
($P$:価格=現在価値、$C$:利息=クーポン、$M$:償還額、$r$:市場利回り)
総和(Σ)のついる右辺の左は毎期のクーポンCを複利を用いて現在価値に割り引き累積させた値。
右は元本Mを満期であるn年複利で割り引いて現在価値に直した値。
例)
毎年の利息3%を割引率0.1で累積させたら
利息の割引現在価値
1年目⇒$\dfrac{300}{1.1}=272.7…$
2年目⇒$\dfrac{300}{1.1^{2}}=247.9…$
3年目⇒$\dfrac{300}{1.1^{3}}=225.9…$
次に元本10000円の割引。
$\dfrac{10000}{1.1^{3}}=7513.1…$
割引率0.1、三年後に10000円もらえる権利の現在価値は少数以下は切り捨てして
$272+247+225+7513=8257$
これはジャンク債。
TLT
DCF法と相性が良さそうな米国長期債、に連動するTLTの価値を算出してみる。頭でっかち、分かったつもりにならないように手を動かす。
TLT(正式名称:iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF、英語:iShares 20+ Year Treasury Bond ETF)は、ブラックロック社が運用する、米国国債に投資する代表的な上場投資信託(ETF)です。
1. 概要投資対象: 残存期間が20年を超える米国財務省証券(長期米国国債)で構成される指数に連動します。
目的: 長期金利の動きを反映し、インカムゲイン(分配金)の確保と、債券価格の変動によるキャピタルゲインを狙います。特徴: 米国政府が元本と利子を保証しているため、信用リスクは非常に低い(安全資産とされる)一方、金利変動の影響を受けやすい性格を持っています。
AI
設計上、TLTは長期債に連動はするが債券と異なり満期がない。
債券ではなく、配当を貰いながら近い将来の利下げ(値上がり)に賭ける為のツール。
また設計上構成する債権が入れ替わる。よって、即時的に米国債の市場金利が反映されるのではなく、少しづつ追従していく構造にある。
TLTはデュレーションを一定に保つ為に適時債券の入れ替えを行う。
売買を繰り返す分、購入時に利回りを固定させる債券より費用がかかかる。
TLTの小括。
国債との主な差は満期の有無。国債は購入時点で未来までの利回りを確定させられる。TLTは償還がない。利回りは売却のタイミングが左右する。
ここが国債とは異なるリスクとリターンの源泉になる。
TLTの理論価格
現在の市場環境から、以下の変数を設定。
TLTの分配金利回り: 3.8%
割引率=長期国債金利:4.4%
デュレーション≒平均年限:25年
TLTは償還がないから購入時に償還時の利回りを確定させる国債とは表面の利回りが異なる。
国債との利回りの歳
TLTとそれを構成する国債と利回りの差について補足。
既述のように、TLTは構成する債券を入れ替えてデュレーション(値上がりの爆発力※)を担保している、かつ流動性が証券市場により担保されている、という点が国債とは異なる。
※金利上昇時は価格が下落方向に増強されるリスクもある。
ひと言でまとめると。TLTは短期的な国債の上昇(金利の下降)に賭けて大きな値上がりを期待する為のETF。
補足終わり。
DCF法による評価の結果。
理論価格($PV$): 91.30 USD
現在値:90.82 USD
両者の差は米国の財政持続可能性や地政学的な緊張への懸念?
例えば、2020年以降、米はロシア資産の凍結、ベネズエラ、イランとドンパチ。中国と関税戦争。欧州や日本を関税で恐喝、グリーンランドを脅迫。近隣のメキシコは内戦。
最近の米は信頼ならねーってことで米国債が売られている。
DCF法の計算は簡単だけど、割引率を決定するのが難しいよねと。特に最近は。
AIに聞いてみた。
割引率 $i$ を構成する内部変数
最近の国債の下落は何を反映しているのか。
それらが複雑にからまり期待インフレ率が上昇。
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$\pi^e$ (Expected Inflation): 期待インフレ率。通貨価値の目減りに対する補填。
2.AIによる生産性向上への期待。
生産性が高まると経済が成長する、株が上がる。
投資家は「債券なんか持ってる場合じゃねー」と債券を売ってその資金を株に投資する。すると株価が上がり債権価格は下がる。
債券の利息と株価の期待が均衡する所で債券の割引(下落)が止まる。
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$r^*$ (Real Interest Rate): 期待実質成長率(潜在成長率)。現在の消費を我慢することへの純粋な報酬。
債権は年限が長くなると、デュレーションが大きくなる。例えば短期金利が1%上がると短期債は約1%で済むが、10年債などの長期債は8〜10%下落する。
長期的な不確実性に対する債券投資家の要求する保証料がタームプレミアム。
既述のように、インフレ率や潜在成長率と債券価格は反比例する。今はその予測が容易に立てられる環境。
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$TP$ (Term Premium): タームプレミアム。期間が長いこと、および上記予測が外れるリスク(ボラティリティ)への保険料。
gemini先生曰く、以上の財政への懸念、インフレ期待、成長期待が債券価格を押し下げ、理論価格から乖離させている。
ここ数日でようやく株が下がって債権が買われ始めた印象。
次は不動産の価値に当てはめてみようかな。

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