
有理数定義引用WIIS

実数の定義引用WIIS
有理数の加法の法則
このでは整数を
ℕ∨-ℕ∨0
と定義します。
定義より、ℕ⊂ℤであるので整数の加法は閉じています。
有理数の加法の性質を導きます。
[z₁/n₁+z₂/n₂](仮定)
z₁/n₁・1+z₂/n₂・1(乗法単位元)
(z₁/n₁・n₂・n₂⁻¹)+(z₂/n₂・n・n⁻¹)(乗法逆元)
(z・n⁻¹・n₂・n₂⁻¹)+(z₂・n₂⁻¹・n・n⁻¹)(乗法逆元)
((z・n₂)+(z₂・n))・(n⁻¹・n₂⁻¹)(分配法則)
((z・n₂)+(z₂・n))/n・n₂(乗法逆元)
z/n+z₂/n₂→((z・n₂)+(z₂・n))/n・n₂(→導入)…①
上の演繹の結論の行は分子が整数と自然数の乗法、分母が自然数同士の乗法であり、有理数の定義を満たします。よって、有理数同士の加法は有理数となります。
例)
分母が異なる有理数は
1/2+1/5(仮定)
(1・5)+(2・1)/2・5(①)
7/10(自然数加法)
と変形を行うことができます。
有理数の減法の閉性
y<x、つまり減法の場合は
x-y=-1・(z₁n₂・z₂n₁)/n₁・n₂
と、乗法交換法則により分子を整数、分母を自然数の形に変形できるので、有理数の定義を満たします。
よって、有理数の減法は閉じています。
有理数の乗法の閉性
[z₁/n₁・z₂/n₂](仮定)
z₁・n₁⁻¹・z₂・n₂⁻¹(除法定義)
z₁・z₂・n₁⁻¹・n₂⁻¹(乗法交換法則)
z₁z₂/n₁n₂(除法定義)
z₁/n₁・z₂/n₂→z₁z₂/n₁n₂(→導入)
整数と自然数の除法に変形できるので、有理数同士の乗法は閉じています。
※0を除く
ちなみに、0の乗法は公理に定義されていません。それは公理から導出される定理です。

0の乗法を認めた場合は下を認めなければなりません。
0¹・0⁻¹=1
x・⁻¹=x/0
ヒトの感覚では処理できません。
よって0の乗法は公理には定義されていません。
有理数は乗法、加法が閉じているので、群論における体の定義を満たします。

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