マイナスの分配
-(x+y)=(-x)+ (-y)
の証明。加法の一意性を用います。
(-x)+(-y),-(x+y)(前提1,2)
-(x+y)+(x+y)=0(前提2加法4,3)
(-x)+(-y)+(x+y)=0(前提1加法4,3)
x+(-x)+y+(-y)=0(加法4)
0=0(加法2)
-(x+y)=(-x)+(-y)(加法一意性)
-((-x)+(-y))(前提)
-(-(x+y))(マイナス分配)
x+y(加法3)
-((-x)+(-y))=x+y(推移律)
()にも加法逆元の逆元の法則が成り立ちます。
-(x+y+z)(前提)
-(x+y)+(-y)(マイナス分配)
(-x)+(-y)+(-z)(マイナス分配)
-(x+y+z)=(-x)+(-y)+(-z)
()内にあるならマイナスを分配可能。
関連記事
完備律と反射律
反射的 (reflexive)
X の各元 x について x R x が満たされる関係 R は反射的であるという。完全性 (total)
X の任意の二元 x, y について、x R y または y R x の一方あるいは両方が必ず満足されるとき、R は完全であるという。
完全性(=完備律)は比較可能な要素の間にある関係。
任意の異なる実数x,yにおいて
x≤y∨y≤x
の要請と捉えられます。
同一の要素であるxにおいては、完備律が成り立つことは
(x≤x)∨(x≤x)
(x≤x)(∨除去)
(x=x)(反射律)
反射律が成り立つと変形できます。
完備律な成り立たない場合
¬(x≤y∨y≤x)
x>y∧y>x
⊥
<と>の逆関係が成り立つと仮定しています、
反射律:P の任意の元 a に対し、a ≤ a が成り立つ。
推移律:P の任意の元 a, b, c に対し、a ≤ b かつ b ≤ c ならば a ≤ c が成り立つ。
反対称律:P の任意の元 a, b に対し、a ≤ b かつ b ≤ a ならば a = b が成り立つ。
全順序律:P の任意の元 a, b に対し、a ≤ b または b ≤ a が成り立つ。
また、「≤」が全順序律を満たさない場合(すなわちa ≤ bでもb ≤ aないとき、 a と b は比較不能 (incomparable) であると言う。また、「≤」が全順序律を満たさない場合(すなわちa ≤ bでもb ≤ aないとき、 a と b は比較不能 (incomparable) であると言う。
実数の同じ元の大小関係には反射律が成り立つ。
完備律が真なら反射律も真。
大小関係には推移律が成り立つ。
(x<y)∧(y<x)⇔⊥
狭義大小関係の対象律が任意のx,yに対して成り立たない非対称性の証明。直感的には自明ですが。
(x<y)⇔(x≠y)∧x≤y(仮定)
(x<y)∧(y<x)(前提)
((x≠y)∧x≤y)∧(y≠x)∧y≤x)(仮定)
(x≠)∧(y≠x)∧(y≤x)∧(x≤y)(∧交換法則)
(x≠y)∧(x=y)(矛盾)
⊥(排中律)
(x<y)∧(y<x)→⊥(→導入)
直感的に自明な式が導けました。
コメント