リカルド・ロペスのディフェンス。
大腰筋や股関節ロックでパンチを説明してきました。
次はディフェンス。
これを導く実体はパンチと同じものだと考えます。
まずは1番目のアッパーカット。
股関節が折り曲げられ、体が畳まれています。
この形の利点は主に
1.ハムケツに力をタメられる
2.相手の打撃可能な面積を小さくできる
が挙げられます。
股関節が強い場合は攻めと守りを同時に行えるわけです。
次に上の1番目の動画のようなことが起こる論理を考えていきます。
1.股関節内旋内転が強く構造的に膝が曲がらない
2.1の必然として、アッパーで脊椎の側屈回旋と股関節の屈曲が起こる
3.2により両肩を結ぶ直線が傾く
4.3により下から相手のガードを迂回し、えぐるような軌道が創造される
5.股関節屈曲脊椎回旋側屈で貯蔵したハムケツのSSCでパンチを推進
6.力の乗ったアッパーが相手のガードを迂回し下からえぐる
股関節ロックから必然的に導かれる現象と考えられます。
次の動画。
ロペスは相手を殴りながらめまぐるしく頭の位置を変えます。
1.股関節ロック
2.構造的に膝や足首が動かない
3.必然的に脊椎と股関節の動きを優先
4.3により頭を振って避けたエネルギーは構造的にハムケツに貯蔵される
5.4を使い即座に反撃
6.効率面で圧倒し打ち勝つ
ロペスの打ち合いの場面の細部を捨像すると現れてくる論理的な連鎖反応だと考えられます。
また、これは汎ゆる技術の細部を捨像した場合に現れてくる実体だとも考えられます。
例えばロペスの勤勉さ。フットワーク。これも構造的に床からの反発が強い故に、平均よりはるかに楽に動き続けられるから、と仮定できると思います。すなわち勤勉な性格(≒根性論努力)だけではたどり着けない特徴だと言い換えられます
また、ロペスの構えは小胸筋前鋸筋の特徴が現れています。ガードを上げ続けられる≒小胸筋前鋸筋が強い、変形できるのなら、これも性格や努力だけではたどり着けない特徴です。
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