世界観と練習

トレーニング

ウォーミングアップやウェイトトレなどの練習を僕がどう導いているのかを共有します。

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練習の導き方

長濱式

まず、前提として僕が常に大切にしてきたのは楽しいこと。
苦痛に耐えるだけの練習はやらないし、飽る度に新たな練習を考えています。
飽きるということは、脳がその練習における学習が完了したことを示す指令だと考えているからです。  

幼児は遊びに飽きるとその遊びに手を出さなくなりますが、それは脳の「別の学習をしてくれ」という指令に素直だからだと考えています。

なので、飽きたら僕は別の練習を考えます。
「何をしようかなー」と思うと、頭の中にある「ボクシングの世界はこうなっている」という構造から、勝手に練習の方法がこぼれ落ちてきます。それをすぐに試します。

頭の中にある推論の通りに現実を導けることもありますが、予想通りにいかないこともあります。むしろその方が多かった。
頭の中の世界観と現実の整合性がとれていない場合は世界観が間違えています。現実の方が間違えているのだと無自覚に思いこんでいる人が沢山いるので注意してください。「教科書の通りの効果がでない」とか「常識に従え」とか。基本的に人は自分を守る為に現実の方を疑うのだ、と認識しておくと失敗を減らせます。
整合性がとれない場合は自分の間違いを認めて、それを修正します。

すぐに答えはでません。
しかし「何故だろう」という感情を抱えてイライラしていると、ある日忘れた頃に閃きが起こります。
「なるほど、そういうことか」と。

僕のボクシングの世界観はそうやって現実に試され、破壊を何度も経験することで、ようやくある程度のそれに耐えられるようになってきています。僕はボクシングの説明が上手い方だと思いますが、それは23歳から何万回と自分の空想を現実に晒して、その有効性を検証してきたからです。

自分の為の練習

あなたの世界観も現実に試されないままではいつまでも空想の域を出ず、何の約にも立ちません。空想の中に生き、脆弱な自己肯定感を育てたネットの住人を見る度に、こうなってはいけないと自分を戒めなければなりません。そう僕らに思わせてくれることだけが、彼らの存在意義だからです。

自分の空想を試す場所はボクシングに限りません。恋愛、人間関係、仕事を含めた人生の全てにおいてです。

プロは一流の世界の見方、認知を構築することでその世界を操っています。

経済観、歴史観、人間観、人生観などのあなた独自の世界観がなければ、新たに発表される情報や他人の意見に流されて右往左往させられます。そうやって時間と体力、金を搾取されます。  

自分だけの現時点での揺るぎのない世界を作ってください。
そして、それを現実で試してください。
あなたの興味のないこと、あなたにとくだらないことに対してはくだらないのだと言ってやることです。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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