ダブルパンチの利点

技術

2025.06.09

技術運動理論

ダブルパンチ肩甲骨ロック

作成した動画を友だち、家族、世界中の人たちと共有

ダブルパンチの利点

左右の連打よりも、片腕の連打を練習する方が競技力の向上において効率が高いと考える理由を説明します。

ここでは同じパンチを繰り返すことを「ダブルパンチ」と呼ぶことにします。

ダブルパンチの利点
1.相手のガードを殴ってズラせる
2.相手のバランスが崩れやすい

ダブルパンチはロイ・ジョーンズやレナードなどが分かりやすいと思います。彼らは小さく振りますが、中南米のボクサーは大きく振ります。どちらも得られる効果は大まかには同じと考えられます。

“クイックに連打できる”場合は、上に挙げた理由により左右の連打よりもディフェンスが困難になります。

次にそれを練習する利点。

ダブルパンチ、トリプルパンチを練習することは自らの技術の脆弱さに気が付かせてくれます。

レイ・レナードの左フックコンボ

左フック連打教えてみた

「手打ち」による左フック

長濱式左ロングフック

肩甲骨ロックとダブルパンチ

前鋸筋と小胸筋による肩甲骨の外転前傾ロックが弱い場合は構造的に、サイレントピリオドによる腕の位置エネルギーの弾性エネルギーへの変換が非効率となります。
従って、強く肩甲骨をロックできない場合はパンチにより起こる反動動作が大きくなる故に連打になりません。

ベテルビエフやロイ・ジョーンズがクイックかつ破壊的なパンチが打てる理由だと考えられます。

練習の偶有性

偶有性上の記事でも説明していますが、「偶有性」は難しいか馴染みのない概念だと思います。偶有性アリストテレスの用語で、endekomenonの訳語。存在することもしないこともありうるものの在り方をいう。僕の解釈で偶有性は、ある行為や...

僕がダブルパンチを好んで練習していたのは、それが僕の技術の脆弱さを認知させてくれるからです。

思うようにできない理由を考えることから改善が始まります。

「難しいことに挑戦しないなら、技術の発展はない」や「失敗を恐れる腰抜けに成長はない」と言い換えることもできます。

腰抜けになるな

腰抜けになるな心理学・精神医学用語のコンプレックス（独：Komplex）とは、衝動・欲求・観念・記憶等の様々な心理的構成要素が無意識に複雑に絡み合って形成された観念の複合体をいう。普段は意識下に抑圧されているものの、現実の行動に影響力をも...

ベテルビエフの側頭部フック

エドウィン・バレロの投擲パンチ

クイックフック

広背筋と大胸筋はこうなっています。停止でねじられて付着しおり、腕を伸ばした時に内旋する構造。肩甲骨の外転と内旋は構造的に連鎖するわけです。構造的な内旋投球動作の最終局面で腕が内旋されるのは、この構造に由来していると考えられます。投球の...

手打ちの純度を高める

色々な人に教えながら感じていること。それは、上達の近道は細かいことは考えずに手打ちを強調すること。高純度の手打ちにすることです。手打ちの能力が低い場合は、パンチで頭がグラグラと揺れたり、膝が曲がったり、つま先が動いたりと体の至る所に影響...

胸を閉じるとパンチが強くなる理由

ユーチューブの質問の答えを考えてみていきます。下の動画のように胸を閉じて、つまり肩甲骨の外転を保って殴ると腕が強くスイングされます。大きく肩甲骨を使った方がエネルギーが高そうってのは直観として間違ってはいないとは思います。ただ、実際は肩...

コメント

タイトルとURLをコピーしました