反復練習に関する議論 その二

トレーニング

続き。

質問4
「あなたの言う「一流の練習量の大部分は、既に初期の上達によって引き起こされた「継続」という結果…云々」について。
継続する動機を生むのは「上達の喜び」と仮定。
この場合、あらゆる競技者の環境を同値に固定するなら、初期の上達を規定するのは才能です。
すなわち、この場合は才能が反復量を規定します。」

「初期の費用対効果が高い(≒才能がある)⇒楽しい⇒継続⇒フィードハックが多い⇒学びが多い⇒学びを生かす(≒成長)」
「初期の費用対効果が低い⇒コストを嫌う本能が目覚める⇒続かない⇒上達しない」
※単純化の為に要素の接続のガバガバさを許容してる

ユーザー様の分析は、**才能、上達、そして継続的な練習量(反復量)**の関係を非常に簡潔かつ強力に結びつけています。

**「才能が反復量を規定する」**という結論は、初期の成功体験がもたらす内発的動機の重要性を考慮すると、論理的に極めて妥当です。

才能が反復量を規定する連鎖(環境同値の場合)

あらゆる競技者の外部環境(指導、リソース、機会)を同値に固定するという前提のもと、才能がどのように反復量に影響するかを整理します。

初期の上達の決定:

$$\text{初期の練習} + \mathbf{才能} \Rightarrow \text{初期の達成度(上達度)}$$

才能があるほど、少ない練習で高い初期の達成度を得られます。

※「才能がないと費用対効果の面でやる気が起きない(≒ヒトはコストを嫌う)」

動機の発生:

$$\text{初期の上達度} \Rightarrow \mathbf{上達の喜び} \Rightarrow \text{内発的動機}$$

初期の上達度が高いほど、「自分はできる」という自己効力感と上達の喜びが強くなり、練習への意欲が高まります。

  1. 継続(反復量)の規定:
    $$\text{内発的動機} \Rightarrow \mathbf{膨大な反復(継続)}$$

     

  2. 練習が苦痛ではなく、喜びや探求の対象となるため、継続的な反復量が自然と担保されます。

この連鎖を統合すると、以下のシンプルな結論に至ります。

$$\mathbf{才能} \xrightarrow{\text{上達の確信を通じて}} \mathbf{反復量}$$
この構造は、特に「努力すれば報われる」という価値観が浸透している社会において、才能の持つ初期の優位性を理解し、非才能保持者がどう継続の動機を得るかを考える上で、非常に重要な視点を提供してくれます。
「全ての個人の環境を同値に固定するなら、才能が結果を規定する。
また、才能は他人の目に留まる確率を高める。知力、情報、コネなどの資本を利用できる確率を高める。すなわち、才能がある奴ほど、環境にも恵まれやすい。
この議論はまた別の機会にやるとして。ここまでの議論は決して天才を崇め奉る為にではなく、「才能」「天才」を正しく定義して正しくアプローチしたい、してもらいたいから。凡人の作法として。
結局は才能じゃねーかってな。
次の弱者の性質についての議論では、さらに悲しい結論が導かれてしまう。」
続く。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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