メキシカンはカウンタパンチャー多いですよね。
僕はボクシングを見ていてメキシカンスタイルは異質に感じるんですが、その一つがヒップターンを強調したようなパンチと「相打ちカウンター」なんです。
ファン・マヌエル・マルケスが好例です。
メキシカンスタイル
メキシカンスタイルといえばカネロですが、厳密には僕の言うメキシカンスタイルではないんです。
パンチの打法はメキシカンスタイルそのものでカウンターパンチャーでもあるのですが、そのタイミングが違います。
相打ちはあまり狙いません。
打ち終わりを狙います。
カネロ・システムは自然淘汰による適者生存によって選りすぐられた、長期的に勝ち続ける為の新しい戦略のメキシカンスタイルだと感じています。
カネロが今の地位に就いたことにより、将来的にはカネロスタイルのメキシカンが増えていくと考えています。
閑話休題。
今回は古いメキシカンスタイルについてです。
つまり相打ちカウンターですね。
以下の試合が分かりやすいですね。
相打ちカウンター
以下メキシカンスタイルからニッチ戦略について考えを広げていきます。
ニッチ戦略の優位性
カウンターと表現していますが、厳密には結果的にカウンターになっているだけだと考えられます。
どう言うことかと言うと、好戦的なメキシカンは相手を射程に捉えると反射的に攻撃します。それが結果として相打ちのタイミングでヒットしてしまうと言うことです。
以下の動画をご覧ください。
ジョシュアが打ちに行くと強気にルイズも打ちに行く。
結果としてカウンターでヒットしました。
「打たせずに打つ」という理念が浸透したことにより、またベルトと言う長期的に勝ち続けなければ経済的な恩恵を受けにくい商業的な要素が強まった結果、ボクシングはギャンブル要素の強い殴り合いから、より安全を重視するスポーツへ変化しまいた。
結果としてギャンブル要素の多い相打ちのタイミングを狙うスタイルはその数を減らしていきます。
特にベルトを奪い合うような長期的な競争においては一敗が大きな意味を持ち、リスキーな相打ちは避けられます。
結果的に相打ち上等のメキシカンスタイルはニッチ戦略となりました。
ボクシングにおけるニッチ戦略の優位性は誰もその対応方法を知らないことです。
経験が乏しく対応方法が分からないことは簡単なことでも慌ててしまい、失敗を犯します。
キックボクシングでボクサーが勝てない、逆にキックボクサーがボクシングの距離や長期戦で勝てないようなものです。
慣れていないことほど、失敗する確率が高くなります。
先述のようにベルトやオリンピック出場レベルでは長期的に勝ち続ける必要性から打たれないことが重要視されます。
しかしそんな中に相打ち上等の戦略を持った選手が現れるとどうなるか。
トップレベルに君臨し続けてきたエリートファイターは慌てるんです。
知らないタイミングでカウンターを狙ってくる相手にどう対処していいのか分からず、パニックに陥りもっともやってはいけない相手の土俵で戦う選択をしてしまう。
ジョシュ vs ルイスがその好例だと思います。
相手のキャリアを分析すること
相手の知らない土俵へ引きずり込むニッチ戦略は一発勝負においてはとても有効な手段になると考えられます。
つまり相手のキャリアを分析することの有効性でもあります。
相手がまだ知らないことが何なのかを知る。
※今回の話はデータもくそもありません。
僕の考察に過ぎませんので悪しからず。
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