反応時間を左右するのは?

よもやま話

最近は毎日書棚を眺めながら、忘れている知識はないか、そして新たな発見がないかと読書に耽っています。
今、僕がボクシングを始めた頃に読み始めた本を久しぶりに読んでみました。
この本はグラフや専門的な知識はほとんど必要のない、初心者に読みやすい構成になっていて、いわゆる「才能」というものについて事実を元に明らかにしようという内容になっています。
凄まじい努力により成功を収めたアスリートに未経験で熟練した競技者を圧倒していた例まで様々。

で、スポーツの「反応時間」についての話が事実を元に語られています。
ボクシングでは「目がいい」とか言いますよね。
「視力が高い」とはまた違った文脈で、相手の攻撃への感度の高さを示す文脈で使われます。
同じような文脈で「タイミング」も使われています。
果たして、これらの能力は才能によるものなのか。
それとも努力によるものなのか。

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反応時間

野球とソフトボール

著者は「男子野球打者 vs 女子ソフトボール投手」というアメリカで行われた対決を言及しています。
MLBだと150km/h投げる投手なんてザラ、一方ソフトボールは男子選手でも最速でも約130km/m、女子選手だと120km/hです。

速度だけ見るとMLBの剛速球とは勝負になりません。
しかし、ソフトボール女子投手は奪三振を連発しました。
この事実に別の研究の結果を加味した結果、MLBプレイヤーは所謂「目が良い」とは違った能力によって打球を捉えていたことが分かりました。

MLB選手の反応時間

MLBのトップ選手と大学野球の選手の反応時間を比較してみたところ、大差が無いどころか、MLBプレイヤーは平均よりやや良い程度だと言うのです。
つまり、彼らと普通の大学生の差は、生理的な反応時間に由来したものではないということです。
天才的なカウンターパンチャーは「目がいい(先天的)」わけではない、とも言い換えられます。

彼ら一流選手と一般人に差が現れたのはスポーツの一場面を極一瞬だけ見せる実験を行った時。
普通の人には光が点滅しただけにしか見えない程度の極短い時間で見せた映像の細部まで一流選手は把握していたのです。
要するに彼らは特定のスポーツの情報処理能力を訓練によって身につけていたと言えます。

カウンターパンチャーは相手のパンチが放たれる直前の情報から、放たれるパンチの軌道、タイミングを読んでいるわけです。
カウンターパンチャーのカウンターパンチャーたる所以は、反応時間が短いという生理的、先天的な要因だけではなく継続した鍛錬です。

できない理由を「才能」という言葉に責任転嫁したのか、出来ない理由をひたすら考え続けたのか。
それだけの違いかなのかもしれません。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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