平仲ジムの試合結果とプロテストの結果

プライベート

昨日は平仲ジム主催の大会に平仲ジムから3選手が出場しました。
プロテストも同時に行われ、受験した3選手とも合格。
大城はスパーリングでダウンを奪い、長岡は大きな相手を圧倒することができました。
プロテストを受験した3選手は股関節おじさん理論を信仰しており、理論実践の基礎基本であるケツに乗って股関節で動く姿勢を作ることから始めました。

彼らはどんなに奇妙なトレーニングでも僕が用意したものは真剣に取り組みますし、どんなに奇妙な概念であっても僕の言うことは必ず理解し受け入れようとします。
「踊れ」と言われれば踊るし、「これはうんこだ」といえばそれはうんこだし、「殺意を持って走れ」と言われれば狂乱した走りができます。

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平仲ジムの3連勝

長嶺の狂気

大会に出場した選手の紹介をします。

今大会僕が選ぶMVPは長嶺竜久(りゅうく)。
5勝5KO2敗。

平仲ジムの選手には狂気が足りないと常々感じていました。

が、この日の長嶺は一味も二味も違いましたね。完全な狂気を纏っていました。
僕はこの狂気を見ただけでも練習の成果(狂気を纏うには手順がある)を感じることができたので勝っても負けても満足だったんですが、長嶺はこの狂気で相手の選手を飲んでしまいました。

対戦相手だけでなく、長嶺の試合を見た選手達までも長嶺の狂気に触れたようで、試合後「長嶺のような恐怖のボクシングがしたい」「倒れそうな強烈なパンチを受けているのに、嬉しそうに見えるサイコ感が最悪に気持ち悪かった」「練習でも見たことのないカウンター、首振りディフェンスが決まっていて最高にかっこよかった」と興奮して言っていました。
会場にいた誰もが、ゾッとするような長嶺の狂気に飲まれていたと思います。

相手は長嶺と同様に6勝6KOの強打者でしたが、みるみるうちにパンチの伸びを失っていきました。
「打ったら反撃がやばい、怒らせたらただじゃ済まない」という無意識の予感が彼の力を奪ったのだと思います。

この日、長嶺は一発クリーンヒットを許しました。
しかしその後からがいつもの長嶺と違うところ。
打たれた直後に相手を睨みつけ「やりやがったな」と眼光のジェスチャー。
このジェスチャーが相手の攻勢を一瞬でそぎ落としました。
「蛇に睨まれた蛙」。コーナーへ詰めていたはずの相手が、逆に恐怖で身動きが取れなくなるほどの気迫です。
悠々とコーナーを抜ける長嶺、とダウンを二つ奪われて後がないはずなのに、それをただ眺めているだけの相手の選手。
「KOできる」と確信しました。
その直後に長嶺のパンチに怯んで相手がロープへ後退、一瞬迷った長嶺でしたが、「決めろ!」の指示で10秒を超える怒涛の猛攻。レフェリーストップを呼び込みました。

長嶺の試合が強い刺激になった

選手たちは口々に「長嶺のような試合がしたい」と言っていました。

「どんな時も『表情』に気をつけろ」と口が酸っぱくなるまで伝えていることの意味を長嶺を通じて理解したことが何より大きな収穫です。

「奥脚のケツに乗る」「首振りディフェンス」の合理性もなんとなく理解してくれたと思います。
また、睨みと表情、強烈な思いにより起動される無心の「自動システム」の強力さに気がついた選手もいました。
何も考えないことによって、ありとあらゆる難題を解決する」奇妙な発想で、理解しにくいと思います。

リュークはデスノートを手にしました。

シーサー皆川

元々は国内のトップアマですが6年のブランクがあり、正直に言って不安がありました。
わずか10か月のトレーニングで6回戦です。経験や技術があると言っても大きな錆があります。

そして相手は20戦近く経験し、負け越しではあるもののチャンピオンやランカーを相手に戦い続けてきたキャリアのある甲斐 斗志広選手。
一度試合を見たことがありますが、不屈の闘志がありそう簡単に勝負を諦めてくれるような選手ではありません。

6年ぶりの6ラウンドのデビューにはかなり厳しい相手です。
しかも体重は75kg。体の大きな甲斐選手に寄せた契約体重です。

6年ぶりというのもあり、後半はスタミナ切れで失速しましたが、クリーンヒットを奪われた後ですぐにクリーンヒットを奪い返してペースを奪わせない勝負に必要な感性を見られたことが大きな収穫でした。

金城寛季

金城は慢性的に怪我に悩まされていて、それだけが心配でしたが、キャリアのある相手を難なく2ラウンドで仕留めました。
今回は右を使わず、左一本。

金城の収穫は長嶺のように集中して戦う手順を踏み続けたことです。
「『闘う』以外に何も考える必要はない、身体は勝手に練習通りの動きをしてくれるから”自分の直観を信じて戦え”」と伝えました。
その通りに実行し、密着した距離からの左フックで最初のダウンを奪い、次は密着してきた相手を腕で払いのけながら空間を作り、左フックで仕留めました。
長嶺のように長い時間のコミュニケーションやパンチを受けた時の強気なジェスチャーができるか見てみたかったんですけどね。
金城は抜群のタイミング(カウンター)を持っているので、早いラウンドでそれが決まってしまいました。

次に持ち越しです。

プロテスト

3人、特に長岡は良かったと思います。
相手の選手は身長を目測で7~8cm、長岡を上回っていましたし、スパーリングを見た時にアマ経験のある上手い選手だと記憶していて、少し不安がありましたが、長岡は距離を選ばず圧倒しました。
長岡は僕の言う「自動システム」を体感し始めていて、テストのスパーリングで普段練習していない高度な動きができたことに驚いていました。
具体的にはロマのような動きですね。相手の死角へ回り込んでいくような。
それから練習では出ないようなボディーブロー。

本能の自動システムがあらゆる難題を解決してくれることを段々理解し始めています。

金城はもっとケツに乗れるようになっています。
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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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