脱力の感覚を知る 疲れ知らずの体を作る【筋ポンプ作用】

トレーニング運動理論

世界トップレベルの選手たちの疲れ知らずの体には毎回驚かされます。
ロマチェンコもGGGも36分間延々手を出し続けても疲れることはありません。

当然ながらハードワークが下地となっていることは間違いがありません。
しかし今回は「筋ポンプ作用」という側面から疲れ知らずの体について考えてみます。

ウェイトトレの弊害にも繋がっていく話です。

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筋ポンプ作用

筋肉は収縮と弛緩を繰り返しています。
筋肉内には血管で満たされているので、筋肉が収縮するたびに血管に圧力がかかり血液が押し出されることになります。
逆に弛緩すると血管へ加えられていた圧力が下がって血液が筋肉内に流れ込んでいきます。

筋肉には収縮と弛緩を繰り返して心臓のように血液を循環させる作用があるんです。
血液循環が促進される事により人間のエネルギー源となるATPの素早い再合成を促進します。

脱力が効いている一流アスリートにはこの作用が強く働くため激しい運動を長時間行っても疲れないんです。
逆にこの作用が弱い(力みがあると)と筋ポンプ作用による血液循環が働かず、すぐに疲れてしまいます。

脱力が効いた柔軟でキレのある動きはエネルギー供給が円滑に行われるので、原理上疲れにくいということです。
一方でギクシャクとした力みのある動きはエネルギーが供給されないので、鍛え抜いた心肺を持っていても原理上すぐに疲れます。

ウェイトトレをすると疲れやすくなるというのは、迷信でもなんでもなく、意識的な筋肉の収縮が癖となってしまい、血液循環を妨げてしまうという真実を表してもいるんです。

ボディービルダーが走ったり、自転車を漕ぐだけで筋肉がパンプアップし動けなくるというのは有名ですよね。

SSCトレとウェイトトレはセット

繰り返しますが僕はウェイトトレの反対論者ではありませんよ。
僕はむしろ推奨しています。
ただ、やり方を間違えると目的とは逆の作用を及ぼして競技力を低下させるという意識を常に持って欲しいだけです。

既述のようにボディービルダーがすぐに疲れてしまうのは、ウェイトトレの効かせ癖が原因であると言われています。

ウェイトトレはとても大切ですが、力み癖がつくと疲れやすい体になってしまいます。

なので「筋トレの後にシャドーをしろ」というのも実は間違ってはいません。

高重量を扱うトレーニングとSSCを使うトレーニングはそれぞれの利点と欠点を補います。
セットで計画を立ててください。

脱力する感覚を知る

もう一つ大切なのは力を抜くことです。
でも脱力した感覚を知っていますか?
僕はボクシングを初めて随分経っても知りませんでした。

力を抜いたことがなかったからです。
大半の人は僕のように力を抜いているつもりが肩に力が入っていたり、筋力で体を支えていたりと力が抜けていません。

僕は瞑想をして初めて気が付きました。
体が沈み込んでいくような感覚、肩や骨盤を押さえつけられるような感覚。
最初は筋肉が引き伸ばされる痛みのような感覚で、これは一体なんだろうと思いました。
でもだんだん理解できてきました。
これが脱力だと。

脱力の感覚を覚えるとジムでのシャドー中に力を抜くことができます。

意識的な動作の弊害

意識的な動作とはガードを上げ続けようとする、顎を引き続けようとする、踵をあげ続けようとする、踵を上げ続ける、膝を曲げ続けるといったことです。
全身の筋肉の連鎖収縮を阻害するという弊害の他にも、今回の筋ポンプ作用を阻害する弊害もあります。

頑張ることだけが練習ではありません。
股関節を活性化して無駄な意識を全て排除しましょう。

疲れ知らずの体を手に入れるために頑張らない練習も必要です。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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