【股関節】トップファイターのスタンスが広い理由を考察【内転筋】

運動理論
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リゴンドー、メイウェザー、カネロ・アルバレス、井上尚弥などなど。
何故スタンスが広いのか。

Twitterでは簡単に解説していましたが、具体的に解説します。
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内転筋と幅広スタンス

もう何度目だよって怒られそうですが、僕はこの考え方が浸透するまで続けます!

棒立ちの幅広スタンス。

脚が伸びた幅広スタンス。

棒立ちの幅広スタンス。

棒立ちの幅広スタンス。

「いい加減、気づけって!!!」

「どのトップファイターの膝が曲がってんのってこと!!!」

「もう、パンドラの箱開けちゃってるよね!」

何故スタンスが広いのか。
以下の記事の「至適筋節長」ってのが影響します。
筋肉には力が発揮しやすい長さがあります。
筋肉の長さとは関節の角度のことです。

至適筋節長

これは膝関節の角度と最大筋力の関係性を表したグラフです。

60°と110°付近の筋力の大きさは全く違いますよね。
こんな風にどの関節も曲げる角度によって発揮できる力が大きく異なるんです。

肘を曲げ切った状態からそれ以上曲げる力があると、関節破壊してしまいますよね。
逆もしかり伸ばしきった状態から強い力を発揮できると肘が折れちゃう。

股関節も同じなんです。
角度によって発揮できる力が大きく異なります。

元々は四足歩行だった人間の股関節は常に伸ばされた状態です。
これ以上伸ばせなません。
先ほどの肘の例のように、これ以上伸ばす力があると股関節がぶっ壊れてしまうので、立った状態では股関節の伸展力はほとんどありません。

股関節を動物の角度に近づけると発揮できる力は大きくなります。
四足歩行の姿勢に近づけるのがパワーポジションです。

骨盤が前傾すると股関節が小さく屈曲し、後傾すると小さく股関節は伸展します。
後傾するとより股関節は伸びにくく、前傾すると少し伸ばせる余力が手に入ります。

たったこれだけの違いが大きな違いをもたらすんです。

直立した姿勢は股関節が伸ばせないので人間は他の四足歩行の動物より同じ体重でも弱々しい動きしかできないんです。
股関節の筋群は直立すると縮んでしまい力が発揮しづらいので、ある程度伸ばさないといけないんです。
以上を踏まえた上でスタンスが広い理由を考察していきます。

スタンスと内転筋

内転筋群も伸ばされると力を発揮しやすくなります。

内転筋はこんな風に股関節にくっついているので、その役割は股関節を軸に脚を内側に回すことです。

この図からも脚を開くと内転筋が伸張されるのが分かりますね。

膝曲げると大腿骨と骨盤が近づいて内転筋緩んじゃいますよね?

史上最強ワイルダーのワンツー

パンチにおける内転筋の働きを見るために世界最強のワンツーを打つワイルダー選手を見ていきます。

ワンツーのワンで踏み込む瞬間です。
ここで内転筋が引き伸ばされるので腱にエネルギーの貯蔵され、筋長が伸びたことにより最大筋力が高まります。

同時に内転筋が引き伸ばされた伸張反射により強く収縮します。

地面と接している左脚側に右脚が引き寄せられます。

右脚が引き寄せられるということは、骨盤が回転するってことです。

内転筋は骨盤の回転に関係してるんです。

ワイルダー選手を例に内転筋とワンツーの関係性についてみていきました。

スタンスが広いとは

スタンスが広いということは内転筋が引き伸ばされて使いやすくすることです。
内転筋はワイルダー選手を例に見ていったようにパンチ力に関係ししています。

さらに。
脚を伸ばして櫓のように骨格で身体を支えるので力が抜けます。

さらに!
脚が伸びると身体を推進する作用のあるハムストリングス、大殿筋が伸張されるのでパンチやフットワークで身体を動かす筋力が高まります。

さらに!!!
上半身背部、腹部の脱力によりその質量と筋力を運動へ動員できます。

いい加減、気づけってこと!!!

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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