カネロの右カウンター【デコピンスタンス】

技術
技術運動理論

アルバレス選手の得意なカウンター知ってますか?
相手の右をバックステップで躱しながら右のアッパーとかボディーをカウンターするやつ。
今回はあのカウンターについてデコピンスタンスの面から考察していきます。

上の記事を前提としています。

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スタンス

まずスタンスを見ていきます。

アルバレス選手の構えって脚が伸びていますよね。
日本なら「膝を曲げろ!」って注意されると思いますが、僕のブログを呼んでいただいている方ならこうなっている理由は説明できると思います。

アルバレス選手は脚を柱にして上半身を櫓のように支えています。
僕がデコピンスタンスと呼んでいるスタンスです。
このスタンスの意味は別の記事でお話しているので、そちらをご覧ください。

少し見づらいですが、オレンジの棒線が簡略化した骨格です。

土台となる柱(脚)を外すと上半身の重みで身体が接地している足を軸に倒れます。

アルバレス選手は相手の右に対して右のカウンターを狙う時は重心を後ろへ持っていきます。
構造的に後ろへ倒れやすくするためと相手の右に対して距離をとる意味があります。

左股関節を伸展して相手の右を遠ざけながら身体重心を後ろへ移動させ、相手のパンチに合わせて柱である左脚を浮かせて櫓を倒します。
すると上半身が接地している右足を軸に後ろへ倒れていきます。

相手の右を躱した瞬間には柱を立て直して櫓を起こします。
また、接地と同時に臀部と裏腿の腱の弾性と筋の伸張反射により右股関節が強い力で伸展されます。

デコピンの親指を離すだけで指が加速されるように、柱を外して櫓を倒すだけなので予備動作はほとんどありません。
同時に接地のエネルギーで股関節を伸展できるので素早く反撃することができます。

この場面では相手のコバレフ選手は右を振りぬいてバランスを崩してカウンターを受けます。

デコピンスタンスは両脚で上半身を支えるのでステップインとステップバックの両方で活用できるんです。

骨格立ち

櫓のように股関節に上半身を乗せて上半身を脱力する感覚を知ることが大切です。

骨で体を支えられると楽なんです。
力が抜けます。

この場面も脚がピーンっと伸びています。

また、パンチを躱しながら脚を伸ばして一本の柱、つっかえ棒として地面と接地する技術も大切です。
骨格で身体を制止するから前腿(大腿四頭筋)が緩み、代わりに裏腿と臀部が活性化してSSCによって股関節を強い力で伸展できます。

デコピンスタンスを実践するためにはやっぱり股関節の活性化と骨格立ちです。

一度試しに膝を曲げて腿の筋力で支えたままアルバレス選手のカウンターを真似してみてください。
後ろへ身体は倒れず、下へ落ちていくはずです。

こんな風に踵で立つスタンスを作って櫓のように両側から骨格で上半身を支えてください。

小さな予備動作で進みたい方向に倒れるように移動できます。

まとめ

櫓のように身体を支えること、その姿勢で臀部と裏腿が伸張されていることが重要です。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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