どうしてスポーツが上手くならない?

トレーニング
トレーニング

質なのか、量なのか。
僕の結論から言えば両方大切です。
しかし間違えた練習であれば、どれだけ量をこなしても意味はありません。
むしろ逆効果、スポーツは下手になってしまいます。

今回は練習の質を徹底的に上げなければならない理由と、間違えた練習はむしろスポーツを下手くそにするというお話をします。

まずは何故スポーツが上達するのかを簡単に解説してみます。

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脳の仕組み

ニューロン

上図の赤い丸は『ニューロン細胞』の核、にょきにょき伸びているのが『シナプス』、シナプスは他のニューロンに繋がっています。
そして、びよーんと伸びているのが『軸索(じくさく)』と呼ばれるもので、その軸索を包んでいるのが『髄鞘(ずいしょう)』、『エミリン(かわいい)』とも呼ばれる物質です。
軸索の先はさらに複雑に枝分かれして他のニューロンに繋がっています。

ミエリンは脂肪性の物質でできているので、絶縁体の役割を果たしています。

この神経細胞が物凄い数連結されたのが脳です。
具体的にはニューロンは約2000億個とも言われています。
ニューロンを繋ぐシナプスは約125兆個…
とんでもない複雑さです。

ニューロンは軸索とシナプス(電線のようなもの)を介して電気信号によってニューロン同士のやり取りしています。
ニューロン細胞同士はとんでもなく複雑に連結されていて、これらの電気信号のやり取りによって人間は体を動かしたり思考したりと複雑なことを行っています。
こう考えると思考ってトンデモない作業ですよね。

髄鞘化

上の画像のように軸索は髄鞘により覆われています。
既述のように髄鞘はエミリンという物質に覆われていています。
エミリンは絶縁体の役割を果たすので、軸索を流れる情報が外部へ漏れだすのを防ぎます。

つまり、より大きな髄鞘に包まれた軸索に電気信号を走らせるとより効率よく情報を伝達できるんです。
このような現象は『跳躍伝導』と呼ばれます。

そして実は出生時の神経細胞の軸索には髄鞘がありません。
まっさらな状態で人間は生まれてきます。

どうすればこの髄鞘が発達するかと言うと、何度も何度も同じ動作を行うことです。
その時に発せられる刺激に反応して髄鞘を形成する細胞たちがやってきてそれを作り始めます。
このことからも分かる通り、まずスポーツや勉強が上手くなる要因としては反復練習の量が挙げられるんです。
じゃあ量こなせばいいかと言えばそうでもありません。

絶対に質が欠かせません。
残念ながら髄鞘は間違った動作の反復でも形成されてしまうんです。
もし最初に間違った動作を教えられてしまうと待っているのは悲惨な未来です。
その動作が身体に染み付いて癖になってしまうからです。

勉強や運動は正しい反復によってのみ上達します。
がむしゃらなだけの練習は不要な動作の元となる髄鞘を形成してしまいます。
「運動音痴」とか言われる人は恐らく子供の頃に間違った動作の髄鞘が形成されてしまっていて、それが抜けきらないんです。

最初に行われる反復練習の癖はかなり根深く脳に植え付けられてしまうからか、僕も過去に教えれた不要な癖が未だに残り頭を悩ませています。

だからこそ、練習の方法は完璧が求められ徹底的に考え抜かなければなりません。

正しい反復練習の為に

ボクシングに限らずスポーツや勉強を上達させる為には、正しい反復練習を行う必要があります。
一番初めに偶然そうなったか、もしくは正しい知識を持つ人に正しい動きを教えこまれ、それを正しく理解し実践できた人が天才と呼ばれるんだと僕は考えます。

同じようにた教えられて、同じように練習していても差がつくのは教えられた知識の理解度に差があり、実践において差が出るからだと考えています。
そしてこれは頭の良さではなく、学ぼうとする姿勢の差であるとも僕は考えています。

スポーツを上達させたいなら、どうすれば正しい動作を覚えられるかを考えなければなりません。

以下は僕が正しい動作の反復練習を行えると考える方法を紹介します。

一流を真似する

シンプルですが効果的な方法です。
真似するなら一流の選手に限ります。
トップレベルで活躍している選手の動作は正しい確率が高いです。
特に効果的だと思うのは練習での動きを真似ることです。
試合中はストレスがかかっているので、普段の練習でやっている動作が完璧にできているとは限りません。

ミット打ちやバッグ打ちの時のパンチの打ち方がとても参考になります。

そして選手には得手不得手があります。
例えばストレートが得意な選手、フックが得意な選手、ジャブが得意な選手などです。
それぞれの技術に分けて参考にするべきだと僕は考えます。

例えば強いストレートが打ちたいなら強いストレートを打つ選手の真似を。
速いフックが打ちたいなら速いフックを打つ選手の真似を。
ヘッドムーブメントならヘッドムーブメントをフットワークならフットワークを。

そして細部に注目すべきです。
細部とは関節のことです。
足首、膝、股関節、脊椎、肩、肘、手首、拳がどんな風に動いているのか。
全体を見ていては分からないことが沢山あります。
細部にこそ本質が隠れています

正しい知識を手に入れる

正しい運動の原理を理解する必要があります。
そのためには生体力学や運動生理学を学ぶ必要があります。

とても時間がかかりますし並外れた根気が必要になると思いますが、長期的に見れば大きなリターンが得られると僕は考えています。
間違った動作を反復してしまったら、それを戻す労力は恐らくそれを覚えた労力を超えるはずです。

実際に僕は初めに覚えた不要な癖に頭を悩まされています。

ボクシングをこれから始める、または始めたばかりという人には正しい知識を身につけることを強くお勧めします。
ジムのトレーナーや僕が言っていること、他のボクサーが言っていることが絶対に正しいということはないし、僕は個人のスタイル(戦略)に合わせて技術は習得すべきだと考えています。

強いパンチと速いパンチを打つ戦略は異なります。
強い打ち方と速い打ち方には違いがあります。

以下のページで僕の理論より遥かに参考になる書籍を紹介しています。
まずは正しい知識を身につけてください。

イメージトレーニング

正しい動作を理解し、実践しているという前提でイメージトレーニングがとても効果的です。

イメージトレーニングだけで実際に競技能力が向上したという研究報告もあります。

イメージトレーニングは僕も疲れて練習できない時に実践したりします。
あまり長くは難しいので短時間の15分くらいで終わらせます。

イメージトレーニングのコツは細部まで想像することです。
そのためには雑念が入り込まないように音と光を遮断します。
イメージトレーニングを繰り返していくと頭の中の仮想空間で自分のかなり強めのイメージを浮かべることができるようになります。

僕はその仮想空間上でシャドーやミット打ち、バッグ打ちなんかをやっています。
実際に連動を失敗する時もあります。
その時は大体慌ててイメージシャドーやイメージミットをしている時ですね。
現実と全く同じ理由で身体の連動を失敗しています。

ボクシングから離れる

たまにはボクシングから距離を置くのも効果的です。
特に僕みたいに考えすぎるタイプの方におすすめします。

僕は四六時中、上記のリンクの本を読んでいたり、理論を考えたり、イメージトレーニングをすることに時間を費やしています。
そうすると頭の中がぐちゃぐちゃになって何もかも嫌になって上手くいかなくなってしまう時期があります(今がそう)。

そんな時はボクシングから離れます。
好きな映画を見たり、漫才を見たりして気晴らしをするんです。
1日や2日でもダメなときもあります。

これには科学的な根拠があります。
ボクシングから離れるだけで頭の中が整理されます。
ニューロンの軸索が他のニューロンと繋がるのには時間がかかるので、たまには脳の資源を情報の整理に使ってもらわなければなりません。
寝ている間や何にも考えていない間に人間の脳は情報の整理を実は勝手にやってくれているんです。
あまりに情報を詰め込みすぎると頭の整理ができなくて散らかってしまいます。

考えすぎるって人は頭がパンクして下手くそになる前にボクシングから離れてみてください。
※マジで下手くそになりますよ!

ただし注意点があります。
ボクシングから離れると言っても、その前にその時自分が取り組んでいることや考えていたことを完璧にメモしてください。

これを忘れると同じことを繰り返して、同じ場所で頭がパンクします(体験談)。
きちんと考えを前へ進められるように必ずメモしてください。

そうすればボクシングを再開する時に読み返すだけで元の位置から再開できます。

まとめ

正しい練習を正しい量こなすことがスポーツや勉強の上達には欠かせない。

がむしゃらなだけの練習では逆効果になる。
間違った理論を教える人もいるし、あなたの戦略を理解しないまま的外れな戦術を用意され、強要される可能性がある。

それを防ぐためには正しい知識が必要。

頭がパンクしそうになったらボクシングから離れる。
それだけで頭の情報が整理されてボクシングが上手くなることもある。

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メンタル本

Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人
ストイック長濱

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
WBC世界同級34位
WBO-AP同級3位
角海老宝石ジム所属

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