ノニト・ドネア vs. フェルナンド・モンティエル 作り話並の強さ

選手分析
選手分析

シドレンコ選手を血まみれにし会場とテレビで見ていたボクシングのファンを戦慄させたドネア選手の快進撃はここで終わりませんでした。

というか、このフェルナンド・モンティエル選手との試合とKOシーンは歴史上ずっと語り継がれるKOだと思います。

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ドネアが好きになる試合

「軽量級ボクサーがグローブをはめた拳で人間の頭蓋骨を凹ませた」と言われたら、ボクシングオタクだった僕でも「流石に冷めるわ…」と一蹴したと思います。

だけど、現実に起こったことです。
ドネア選手の得意な左フックを受けてモンティエル選手は頭蓋骨を凹まされたんです。

この試合はWBO・WBCバンタム級タイトルマッチで2団体統一戦だったようです。
世界チャンピオン相手にこのKOできるドネア選手の勝負強さはやっぱり半端じゃありません。

この試合のパフォーマンスはドネア選手のキャリアの中でも圧巻です。

分析

1ラウンドからKOを決意しているようにドネア選手が強引に前へ出ていきますが、モンティエル選手は冷静に距離をとって様子見です。
モンティエル選手も距離感が良くドネア選手のパンチを空振りさせています。

シドレンコ選手との試合でもそうでしたが、この頃のドネア選手のフットワークはマジで速いんです。
プレッシャーをかけながらもモンティエル選手が出たらその分だけサッと下がる。
そして、下がった分だけ戻って元の位置へ。
これを高速でやってモンティエル選手へのプレッシャーを継続します。
この出入りのフットワークが速すぎてモンティエル選手はドネア選手を射程に捉えることができません。

ドネア選手の攻撃は普通の選手がやると、隙になってしまうほど乱暴なんですが、動きがキレッキレなのでモンティエル選手は狙えず。

2ラウンドはモンティエル選手がこれは分が悪いと感じたのか、頭を振り、ボクシングのテンポを上げて手数を増やしてきました。
普通は急にテンポが変わると混乱したり、動揺したりしますが、ドネア選手は肝が据わっているというか。
ドネア選手はこれを見てチャンスと思ったのか、カウンターを狙い始めます。
ジャブなど細かいパンチを受けていますが、気にせずカウンターの体勢を整えていきます。

ヒットを重ねたモンティエル選手が自信を深め始めた2ラウンド。
ラスト1分からドネア選手が罠を張り始めます。
姿勢を落とし下半身を屈曲させ力を溜めて左フックを狙います。
そしてモンティエル選手が放った右フックに合わせて左フックを一閃。
この一発で勝負ありでした。

スローで見るとモンティエル選手は右フックを打つ前に右ストレートのフェイントを入れています。
多分、ドネア選手がカウンターを狙っていることに気がついていたんだと思います。
結果論ですが、カウンターを狙っているドネア選手相手に右を狙うのは強気過ぎました。

この試合の衝撃はボクシングではずっと語られると思います。

僕はこの頃同時に「リゴンドウ」というやばい選手がいることを知ったんです。
インターネットのマニアの間では、「ドネアよりやばい」という触れ込みを去れていました。

実際にリゴンドウ選手のボクシングも衝撃的でした。
この二人が後々雌雄を決することになるんです。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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