ノニト・ドネア vs. ウラディミール・シドレンコ 漫画の住人

選手分析
選手分析

今回は僕が好きなノニト・ドネア選手のことが好きになる試合を紹介します。

ドネア選手のことを井上選手との試合で初めて知ったという方も多いと思いますが、海外では軽量級のスーパースターだったんです。

僕がドネア選手を初めて知ったのはB級の試合で、ウラディミール・シドレンコ選手との試合です。

確かWOWOWでジョーさんがこの選手はちょっと物が違いますって紹介していました。
絶賛していたと記憶しています。

相手となるシドレンコ選手はバンタム級の元チャンピオンです。
調べてみるとシドレンコ選手はシドニーオリンピック銅メダリスト、世界王座は6度の防衛です。
かなりの実力者であることは間違いありません。

この試合は元王者で守りの固いシドレンコ選手をドネア選手がどうやって攻略するか?
という紹介がされていました。

久しぶりにこの試合を見返してみました。

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ドネアが好きになる試合

桁外れ スピード&パワー

まず驚いたのはドネア選手のスピードですね。
爆速でした。
払うような速いジャブを突いて、距離を取りながらシドレンコ選手が出てきた瞬間に右ストレートや左フック一閃します。

たったそれだけで簡単に突き放しました。
スピードに加えて物凄いパワーがあります。
『バンタム級を超えたパワーがある』と何度も解説されていたほどで、実際にシドレンコ選手と同じ階級だとは信じがたいものがありました。

ドネア選手は守りが固いという評価をされていたシドレンコ選手の顔面にスルスル強いパンチを通していて、一ラウンドからボッコボコするんです。
シドレンコ選手は何度も足を揺らされていました。

シドレンコ選手がかわいそうなのが、攻めても守ってもやられることです。
少しでも休んだり考えるような間を置くとドネア選手の腕越しでもダメージを与えられるパンチで削られます。
そして攻めても神がかり的なカウンターで殴り倒される。
ドネア選手は右をダイレクトで打ち込んでいくんですが、打ちながらもシドレンコ選手を観察していて、もし反撃してきたら左フックのカウンターを打ち込むんです。
この返しの左の重さがまた半端じゃない。

1ラウンドにダウンを奪った右ストレートはジョーさんが『据物斬り』と形容するような狙い撃ちでした。
1ラウンド終わった時点でシドレンコ選手の顔面は真っ赤になっていて、見てる僕が絶望したの覚えてます。

3ラウンドのカウンターなんて、リングサイドのカメラマンが驚いてカメラ落としてました。
ドネア選手の得意なカウンターですが、スローで見るとシドレンコ選手の右のパンチは当たっていたんです。
これを紙一重で紙一重で殺して、倍返し。
これがドネア選手の一番得意で危険なパンチですね。
理不尽すぎます。

ドネア選手のこの左フックがやばいことはみんな分かっているんです。
でも、防げない。
それくらいタイミング、角度なんかが並外れているってことなんだと思います。

KOになった最後のスリー(左フック)ツー(右ストレート)の速さも漫画です。
警戒させた左で外を叩いて、本命は内側。
左の伏線が利いた打ち分けで、シドレンコ選手は本命の右をまともに受けてしまいました。
顔面を右ストレートで裂かれて真っ赤に顔が染まっていました。
本当に漫画ですよね。
いや、漫画でもやりすぎですね、しらけます。

フットワーク

パワーとスピードと同じくらい、ドネア選手のフットワークにも驚かされました。
距離感が良すぎます。

1ラウンドからシドレンコ選手はドネア選手の距離に釘付けにされてボッコボコに殴られてしまいます。

試合は2ラウンドからこれではいかんとシドレンコ選手がプレッシャーを強めてパンチを振ってくるんですが、尽くこれを見切ります。
しかも攻撃を躱すだけじゃなくて、常に左フックのカウンターを狙っているんです。

今のプレッシャーファイターのドネア選手からはイメージできませんが、当時は距離を大事に戦うカウンターパンチャーだったんですよね。

ジャブとフットワークで距離を取りながら、相手が出てくるのを待つんですが、相手からすると最悪ですよ。
黙っててもやられるし踏み込んでいっても、頭蓋骨へこませるカウンターがありますから。

まとめ

ドネア選手は長いキャリアで色んな強豪と戦いながらそのスタイルを変えてきた。
シドレンコ選手と戦ったころのドネア選手と今の井上尚弥選手はどっちが強いんだろう。

経験豊富なドネア選手と若いドネア選手。
どっちが強いんですかね。

そしてこの後の試合がトンデモない試合だったんです。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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