カネロ・アルバレス vs. ゲンナディ・ゴロフキン Ⅱ 分析

選手分析
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試合分析

第一戦に引き続いて第二戦を見ていきます。
初戦は議論を呼ぶ判定だったんです。
公式にはドローだったんですが、実際には手数と積極性でゴロフキン選手が勝っていたのではないかとの声も沢山ありました。

僕もゴロフキン選手が勝ったんじゃないかな?と思ったんですよね。
でもこれに関しては意見が分かれるので、いろんな見方があると思います。

そんな経緯もあって再戦が行われました。
そしてこの試合の直前に確かアルバレス選手がドーピングが発覚したんですよ。
アルバレス選手はメキシコ牛肉を食べて、その牛肉に含まれていた成分が検出されただけだと苦しい弁明をし、半年の試合停止処分が下されました。

この辺については色んな意見がありますよね。
PFPがドーピングをしていたなんて考えたくありませんが、事実として薬物は検出されてしまっています。
ただ今回はこの件には触れず、試合に注目してみます。

公式動画は探せませんでした「Saul Alvarez vs Gennady Golovkin 2 Full Fight HD」でyoutube検索してみてください。

カネロ・アルバレス

初戦の「負けていた」という評価を覆すためなのか、アルバレス選手はプレッシャーをかけます。
さらにこの試合は初戦の序盤に連打して体力を消耗した経験を踏まえてか、スタミナを使うコンビネーションは打ちません。

基本的にはフェイントで攪乱して単発ながらも強烈なのを打ち込みます。
この辺からアルバレス選手は『コンビネーションパンチャー』というよりは『スラッガー』って感じになってきたと思います。

初戦もそうでしたが、ゴロフキン選手のジャブの距離を掴んでいて、パンチの届かないギリギリの場所に陣取ります。
遠すぎるとプレッシャーがかかりませんし、近すぎるとパンチを受けてしまいます。
プレッシャーはかけていますが、距離は近すぎず遠すぎずをキープ。

アルバレス選手の距離感は半端ないです。

基本的にはプレッシャーをかけながら、フェイントで驚かせてゴロフキン選手がつられてディフェンスを行うために動きを止めた隙に踏み込んでズドンです。

初戦に引き続いてゴロフキン選手の右はアルバレス選手が得意とするカウンターで完全に狙われていました。

無駄のない戦略で『完成されたワンパターン』です。

ゲンナディ・ゴロフキン

アルバレス選手に右を狙われている上にジャブがギリギリ届かないという絶妙な距離に陣取られ、ジャブがなかなか効かずジャブが抑止になりませんでした。

さらに前回と違ってアルバレス選手のプレッシャーに押されて下がらされます。
パンチに体重がいつものように乗っていないように見えました。
いつもと違う展開で、得意としているプレッシャーをかける本来の戦い程熟練していないというのと、アルバレス選手のカウンターを警戒していたのかもしれません。

ただ、デイビッド・レミュー戦、そしてアルバレス初戦でもそうだったんですが、ゴロフキン選手ってフットワーク滅茶苦茶いいんですよ。
簡単には相手は近づけません。

再戦でも初戦の途中と同じように始めから細かいパンチでアルバレス選手のカウンターを封じながらヒットを重ねていました。
初戦に引き続いて左ジャブとフックに加えて再戦では右のストレートが有効で再三ヒットしていました。

終盤からトレーナーの指示でゴロフキン選手は近い距離、アルバレス選手の土俵で打ち合うんです。
初戦と同じ。
僕はこれはミスだと思いました。
アルバレス選手に判定で勝つのは難しいので仕方ないのかもしれませんけどね。
僕的にはずっと得意な距離でやってほしかった。

勝敗

微妙だと思います。
前回と追う方と追われる方が入れ替わっていましたが、展開としてはヒット数のゴロフキン選手、一発の強さでアルバレス選手と言う感じで初戦と変わりませんでした。

備忘録

1ラウンド

激しい主導権争いです。
プレッシャーをかけあって様子を窺います。
このレベルの駆け引きは本当に痺れますね。
ミスが命取り、緊張感がやばい。

アルバレス選手はフェイントをかけながら一発狙い。
ゴロフキン選手はジャブを突いて突き放します。

2ラウンド

初戦で自信を深めたのかもしれないんですが、アルバレス選手はディフェンスも最小限。
右を降らせません。
逆にゴロフキン選手は警戒心を強めてちょっと動作が大きくなった気がします。
フェイントに釣られます。

アルバレス選手はゴロフキン選手が振った初めての右のフックには早速カウンターを合わせたました。
初戦でタイミングを盗まれています。

だけどゴロフキン選手そっから右をストレートに変えました。
そして初戦同様にこの試合でもゴロフキン選手の細かい左は効果的です。

3ラウンド

難しいラウンドが続いています。
このラウンドも何度かゴロフキン選手は得意のフックを振ります。
タイミングもいつもより速く見えますが、アルバレス選手は完全に見切っています。
ただ右のストレート、これには反応が遅れます。
アルバレス選手の強打を警戒して不用意にパンチを受けることはありません。

4~5ラウンド

ゴロフキン選手が左を内外に散らします。
効果的でアルバレス選手の反撃を防いで突き放します。

展開はプレッシャーをかけるゴロフキン選手とアルバレス選手が入れ替わっていますが、内容は初戦と同じ感じになってきました。
一発の見栄えでアルバレス選手。
細かいヒットはゴロフキン選手。

アルバレス選手の際どいカウンターで歓声は起こりますが当たってはいません。

6ラウンド

時々打つアルバレス選手のボディーブローが効果的に見えます。
嫌がってるかも。

7ラウンド

ボディーブローなのかか疲労の影響なのか両選手の距離がだんだん近くなってきました。
アルバレス選手の距離です。

8ラウンド

このラウンドも近い距離での戦いです。
これはゴロフキン選手のセコンドの指示みたいです。

この距離はアルバレス選手の土俵だと思うんですが、判定はアルバレス選手贔屓なのを警戒したのかも。
ゴロフキン選手の左が活きません。

終盤に離れて戦っていた方がいい感じするんだけどな。

9ラウンド

ここにきてこれだけ動ける両選手やばいです。
ゴロフキン選手は正確で強いパンチを当てているんですが、アルバレス選手止まりません。

10ラウンド

ゴロフキン選手の右ストレートがカウンターでヒット。
一瞬アルバレス選手の動きが止まった隙を見逃さずにゴロフキン選手が畳みかけます。
しかしディフェンスで追撃は全て防がれました。

スタミナを使ったゴロフキン選手にアルバレス選手が逆襲。

11~12ラウンド

11ラウンドも右をヒットしたゴロフキン選手。

12ラウンドはアルバレス選手が激しく攻めます。

まとめ

この試合も正直に言うと互角に言えました。
「ビッグショットの数と勢いでアルバレス選手なのかな?」と思います。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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