拳の怪我
今回は僕が持ち続けてきたパワーへのこだわりを捨てた話です。
つい最近の話です。
ずっと強いパンチを打つための練習をしてサンドバッグをどれだけ揺らせるかに無意識にもこだわっていました。
サンドバッグを打つのは大きくて分厚いグローブです。
バンデージもナックルガードを巻いて強固に補強できます。
でも試合は薄いグローブを使います。
バンデージが厚すぎるとグローブに入りません。
僕は限界まで分厚くバンデージを巻いてもらっていました。
でも現在4試合連続で痛めています。
これは拳が弱いというよりは古傷があるからです。
それが試合中痛んで腫れていきます。
パンパンに晴れて、前回の試合は痛みで試合に集中できませんでした。
試合後にグローブを外すのが一番辛かった。
それでこのコロナの期間にずっと考えていたんです。
このままではいけないと。
『大きく変えないとキャリアが続けられない、不本意な形で終わる』
そう結論したんです。
ボクシングを始めて6年間持ち続けてきたパワーへのこだわりを捨てるのは大変でした。
スパーリングでも強く打つのが怖くなっていたんです。
ずっと考えて色んな人に相談して、だんだんパワーへのこだわりが薄れています。
そのために練習の習慣も僕のスタイルも大きく変えました。
ヘビーバッグを本気で打つ時間は3ラウンドに限定しています。
そしてヘビーバッグはパワーも意識した練習もしますが、基本的には精度とスピード重視です。
バッグにテープを張って的にしバッグが回転して、その的が現れた瞬間に打ち込めるようにしています。
強く打つためにはそれなりの時間が必要になります。
攻撃の体勢を整える時間に加えて、拳の運動量を大きくしようとすると拳に力を伝える時間を長くもしなければなりません。
要するに大きな力を発揮するには時間がかかります。
これまではそれも仕方ないと思っていましたが、完全に見直しました。
ヘビーバッグでも的が現れた瞬間に体が反応できるように練習しています。
スパーリングでも速さと精度を重視しています。
強く打って『相手をビビらせよう』という発想を捨てました。
僕が目指す先にいる相手はパワーでビビりません。
そもそもパンチを放つまでに時間がかかっていたら当たりません。
『当てて動きを止める』、『裏をかいてミスを誘う』にはスピードなんです。
PFPの共通点
アルバレス選手は置いといて(スピードもあります)、5位までを見るとロマチェンコ選手、井上選手、クロフォード選手、ウシク選手。
彼らの共通点はモビリティ(移動性)とスピードです。
そして後はカウンター、これは上位5人全員得意としています。
ロマチェンコ選手も井上選手もクロフォード選手も速いフットワークが特徴で動き回って相手に的を絞らせません。
相手は強いパンチを打つための時間的な余裕が持てません。
もし焦って打ってしまえばカウンターの餌食です。
速いフットワークで相手のミスを誘ってカウンター。
この共通点はやっぱり見過ごせません。
どのスポーツでもモビリティとスピードに関してはその優位性を語られています。
練習の習慣を変えた
西尾トレーナーのブログ記事の引用です。
マコスブログ
https://boxingtrainer-nishio.com/
動く的への攻撃を重視するようになりました。
練習時間の大半はこの練習を行っています。
まだ変えたばかりなので成果は分かりません。
このブログで成果を発表していこうと思います。
この動画で一日のルーティンが見られます。
その練習を行う理由も同時に説明しているのでご参考までにご覧ください。
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