エロール・スペンスJr. vs. テレンス・クロフォード

試合予想
試合予想選手分析

ボクシングオタクなら絶対見たい試合。
絶対知りたい答え。
『クロフォードとスペンスどっちが強いの?』
僕の階級の試合です。

PFP4位とPFP6位の選手。
WBCとIBFのベルトを持つスペンス選手とWBOのベルトを持ち、元スーパーライト級4団体統一王者クロフォード選手。
ボクシングに詳しい方は知っているかもしれませんが、両選手は契約しているプロモーターが違うのでなかなか実現しない試合です。

そしてこの二人は僕の階級の世界チャンピオンです。
勉強も兼ねてこの二人の世界チャンピオンの能力と戦略を分析し、対戦した場合どちらが勝つのか予想してみます。

スペンス vs. ブルック

2団体統一王者のスペンス選手。
ポーター選手との試合は驚きました。

気になる方は次月発売のボクシングビートを購入してください!
他にも僕が見た試合で面白い試合を5つをピックアップして、何故その試合を選んだのかを紹介しています。
『スペンス vs. ポーター』『ジョシュア vs. ルイス』『ウシク vs. ガシエフ』『テテ vs. カシメロ』『ロマチェンコ vs. リナレス』。
全部youtubeで見られる試合を選んでいます。
乞うご期待!

話を戻します。
ポーター選手とはとんでもない試合をしていました。
でもクロフォード選手との試合を占ううえではあまり参考になりません。
どの試合がいいか探してみたらありました。
DAZN USAのチャンネルです。

ブルック選手との試合を参考にしました。
ブルック選手はスピードのあるカウンターパンチャーです。
ブルック選手はスペンス選手をカウンターで迎え打ちます。
スペンス選手とのリードハンドの差し合いはスピードに勝るブルック選手がわずかに上回ります。

でもスペンス選手は辛抱強く我慢し何度も攻撃をトライします。
スペンス選手はジャブを打ちながらダッキング、頭を低くしてカウンターを掻い潜るような感じで踏み込んんでいきます。スペンス選手の得意の形ですね。


ブルック選手はカウンターの後に足が止まってしまうんです。
当たってスペンス選手の攻撃を寸断できればいいんですが、カウンターを外した後に足が止まってしまい、スペンス選手に接近戦を強いられます。

スペンス選手は時に力づくでパンチを当ててブルック選手を削ります。
2ラウンドの終わりからスペンス選手は差し合いを捨てて強引にブルック選手を削ります。
ブルック選手なら足を使えばさばけそうですが、パンチで止めることに固執しました。
スペンス選手がそうさせなかたのかも。
これは分かりません。

3ラウンドはブルック選手の動きを読み始めていて、ブルック選手のカウンターを掻い潜って強烈なパンチを打ち込む回数が増えました。

4ラウンドからしつこい攻撃でブルック選手を削っていきます。
一度当てるとかなりのしつこさです。
結局削り続けブルック選手に自ら膝をつかせました。

クロフォードvsカーンとカバラウスカス

Top Rankのチャンネルで比較的最近の試合を見つけました。
オーソドックスでスピードのあるカーン選手とスペンス選手は全く違いますが、これしかありませんでした…

カーン選手との試合では抜群のカウンターでダウンを奪い、ボディーブローで追い詰めました。最後は棄権?

後はエギディウス・カラバウスカス選手との試合も見てみました。
youtubeで探せばあります。
『Terence Crawford vs Egidijus Kavaliauskas』

序盤はカバラウスカス選手が良くて上回られてヒットを奪われる場面もありました。
3回に効かされて火がついたのか打ち合いを開始。

4回からはプレッシャーをかけながらトンデモないタイミングのカウンターをバンバン打ち込み弱らせて、6ラウンドからさらにプレッシャーをかけてどんどんカバラウスカス選手を消耗させます。
そして最後はカウンターでKO。力の差を見せつけレフェリーストップの後は全身から半端じゃないドヤ感が出てました(笑)
そして時々打つボディーブローも冴えていました。
強気な性格も顔をのぞかせていましたね。

でも全くパンチを受けないというわけでもなくカバラウスカス選手の危険なパンチも受けました。
大きくて強いパンチは当たりません。
当たっていたのは振りの小さなショートパンチ。

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スペンスの能力

強み

パワーに焦点を当てられるスペンス選手ですが、ブルック選手と普通に戦えるスピードに加えてスピードに勝るブルック選手を下から崩していく冷静さと技術、これじゃだめだとなった時に頭を切り替えられる柔軟性があります。

最大の強みはフィジカルを活かした接近戦。
強いパンチを上下にこれでもかと打ち込みます。
パワー以外にもこのしつこい攻撃も強みです。
一度相手の動きが止まるとKOコンビネーションをバンバン打ち込みます。
ブルック選手がが音をあげるほどのしつこさです。

接近戦の始め方はシンプルでジャブを打ちながら潜り込んで左右のフックで足を止めます。
足が止まったら一気呵成に攻めてきます。

懸念

ブルック選手の攻撃を浅く受ける場面も少なくなかった。
クロフォード選手のカウンターはブルック選手の以上。
当たれば効きます。
後はモビリティの高い『クロフォード選手のインサイドに入れるか?』ですね。

クロフォードの能力

強み

クロフォード選手はウェルター級だとかなりモビリティ(移動性)が高く、相手に合わせてかなり素早く動けます。
これが遠い間合いでの強さの大きな要因だと考えます。
ディフェンスで足が止まることはほとんどありません。

さらにジャブも上手いししつこい
これは地味ですがかなりやばい武器です。
これでもかとジャブを突きます。
これの対応をミスると強いパンチをズドン。

速く正確でしつこいジャブと高いモビリティを組み合わせたカウンター。
過程から結末まで筋が通った戦略です。
クロフォード選手のカウンターはPFPでも最高だと思っています。
ブルック選手もカウンターパンチャーですが、クロフォード選手のカウンターの技術は一段階上だと思います。

後はボディーブロー。
これが地味に嫌です。
決めに行く時とか、拮抗したり攻めあぐねると狙ってきます。
スペンス選手はガードが高くて深く当てるのは難しそう。
下を狙ってくると思います。

懸念

試合中全くパンチをもらわないかといえばそうではありません。
時々パンチを受けますし効かされた試合もあります。
打たれ強くはありません。
むしろ上手すぎて隠されていますが、打たれ弱そうです。
スペンス選手の強打が顎に当たれば耐えられない思います。

予想

モビリティはクロフォード選手の方がブルック選手に勝っているように見えました。一度のステップバックはブルック選手もかなりの速さですが、クロフォード選手ように横に躱して相手の射程外へ逃げていくことはあまりしません。
あくまでも迎え打ちます。
加えてカウンターは多分世界最高です。

これを踏まえると遠い間合いでの差し合いでは攻防一体でスピードのあるクロフォード選手が上回ると思います。
スペンス選手はブルック選手のカウンターを受け後手に回る場面も多かったので中間距離より遠ければクロフォード選手が上回ると思います。

しかし既述のようにスペンス選手は近い距離なら上回ると思います。
ただどうやって近づくかです。
クロフォード選手はブルック選手のように足を止めてくれません。
『あの足を止められるか?』
という疑問があります。

でも『これじゃいかん』となったら頭を切り替えらる柔軟さがスペンス選手にはあります。
フィジカルのごり押しに切り替えてくるかもしれません。
いくと決めた時のスペンス選手はしつこい。
見てるのが嫌になるほど追いかけまわす辛抱強さがあります。

クロフォード選手の懸念としてはボクシング勝負ではなくて『フィジカル勝負に持ち込まれたら…』
打たれ強くは無さそうなクロフォード選手がある程度の犠牲を覚悟したスペンス選手の強打一発に屈する可能性も否定できません。

勝敗の予想ですが、強いて挙げるら、クロフォード選手を推します。
あのカウンターを掻い潜ってフットワークを止めるのは至難の業です。
さらに気持ちも強そうでちょっとやそっとじゃ少しも挫けそうもありません。
つまりしつこいスペンス選手の攻撃に辛抱強く耐えて戦える忍耐力もあります。

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この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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