コロナ後の日本の注目はバンタム級3団体統一選、井上尚弥選手vsジョンリエル・カシメロ選手だと思います。
でも世界的にはこっちの注目度が上です。
3つのベルトを持つ3団体統一王者でPFPファイターのワシル・ロマチェンコ選手とライト級の最後のベルトを持つテオフィモ・ロペス選手の4団体統一戦です。
簡単に両選手の情報を見てみます。
ワシル・ロマチェンコ
14勝10KO1敗。ニックネームは”ハイテク”。プロ、アマ通して400戦以上の試合をしながらたった2敗しかしていません。
これ見てください。
2007年のシカゴ世界選手権以外負けていません。
ボクシングのファンは知っていると思いますが、アマで金を獲るのはプロより難しいと言われたりします。
そのアマで6個の金メダルを獲得しています。
とんでもない選手で、この選手のボクシングがリアルタイムで見られるだけで今のファンは恵まれているかもしれません。
プロでは3階級制覇を達成しています。
初の世界タイトルを獲得したのは3戦目でこれはプロ最短記録タイです。
3戦目といえば僕が東日本新人王になったくらいです。
レベルが違いすぎます。
リング誌のPFPランキングは現在2位。
現役ボクサーの最高峰と言えます。
ファイトスタイルについては下記を参照してください。
テオフィモ・ロペス
現在15戦全勝12KOのライト級王者。まだ22歳。
アメリカのトップアマで国内大会で実績を残しましたが色んな事情から、国籍のあるアメリカ代表ではなく父の祖国ホンジュラス代表としてリオオリンピックに出場しています。1回戦で敗退しプロへ転向しました。
国際的な大会でも傑出した成績をのこしたロマチェンコ選手と比べると見劣りしてしまいますが、米国タイトルやオリンピック出場からも分かるようにトップアマです。
試合の後にバク宙を決めちゃう身体能力が最大の武器です。
「PFPファイターであり3団体統一王者のロマチェンコ選手に若干22歳の新鋭ロペス選手が挑む」という見方が一般的だと思います。
予想はやっぱりロマチェンコ選手有利の声が多数を占めると思います。
僕もそんな風に感じている試合です。
ロペスのファイトスタイル
スピードがとパワーはライト級でもトップレベルでアメリカのトップアマだけあってロペス選手も高い技術があります。
カウンターを得意としていてベルトを奪ったコミー選手との試合でも衝撃的なカウンターでダウンを奪っています。
特に「ショルダーロール」を得意としていて、右のカウンターは要注意です。
ロマチェンコvsロペス
少し予想してみます。
ロペス選手は瞬間的なスピードとパワーでロマチェンコ選手を上回ります。
しかし全体的なリズムの速さでは忙しく動き回るロマチェンコ選手の方が勝ります。
つまり攻撃を始めるまでや攻撃から守りに移るまでの時間はロマチェンコ選手方が上回っています。
具体的には強い攻撃の前に下半身の屈曲や肩の反動動作が必要なロペス選手に対して手打ち気味で回転力のある連打のロマチェンコ選手という攻撃における時間差です。
この差でロマチェンコ選手が主導権を握ると思います。
下半身の屈曲動作がある
膝の角度を下の画像と比較してください。
屈曲した勢いを股関節と膝の関節の筋肉に溜めて一気に伸展させます。
腕を引いた力を肩に溜める動作がある。
そしてこの差は攻防においても現れてくると思います。
後の先を狙うような駆け引きもロマチェンコ選手の方が優れています。
なのでジャブのようなリードハンドの差し合いでもロマチェンコ選手が上回り、ペースを握ると思います。
経験豊富なロマチェンコ選手がロペス選手のスピードやパワーに慌てることもないと思います。
ロマチェンコ選手は序盤は警戒しますが、徐々に主導権を奪い何事もなければラウンドが進むに従ってロペス選手が弱らされていき、ギブアップ(死んでもしそうにないけど)、または判定で負けると思います。
ロマチェンコ選手がロペス選手のパワーを警戒して慎重になり中差でロマチェンコ選手かな。
ただロペス選手にはカウンターがあります。
ロマチェンコ選手が出てきた瞬間にズドン。
これで終わらせられます。
丁度リナレス選手がやったようなタイミングです。
ロペス選手のパワーならこれで終わります。
なのでロマチェンコ選手が絶対に勝つとは言えません。
でも有利ではあると思います。
世界的にはこの試合がとても注目を集めています。
聞いた話だとここにリナレス選手も絡んでいくとか。
他に注目している試合があればコメントで教えてください!
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