ノニト・ドネアに左フックが当たるまで

選手分析
選手分析

今回は僕の好きなドネア選手の左フックが当たるまでに焦点を当てます。

ドネア選手の左フックは最大の武器で衝撃的なKOを何度も演出しています。
フェルナンド・モンティエル選手との試合での左フックはボクシング史にも残るKOで今後ドネア選手のキャリアや軽量級の試合を振り返る場面で何度も取り上げられると思います。

今回は井上選手との試合で左フックまでの流れを少しだけ分析してみたいと思います。

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分析

ドネアの左フック

まずドネア選手の左フックについてです。
ドネア選手の左フックはWBSSの準決勝でもそうでした。
リゴンドー選手と戦った時もそうです。
みんなドネア選手の左フックをもらってはいけないと思って警戒します。
でも当てるんです。
それがドネア選手の凄さです。
相手がどんなに警戒していても当てる。

パンチが強いだけでなく苦境においても挫けないメンタルとそれを実現する戦術、キャリア。
これがドネア選手の最大の武器です。

井上のジャブ

大きな大会の重圧や相手がドネア選手というのもあったと思いますが、いつものようにジャブが当たらないなあと思いました。
それはドネア選手が上手く距離を外しまた最小限のブロッキングでジャブを殺していたからです。
今までのどの選手よりもドネア選手のディフェンスは上手かった。
ドネア選手はジャブを外してプレッシャーをかけていきました。

井上選手は1ラウンドに右のカウンターを当てます。
ドネア選手がすごいのは井上選手のパンチを受けても怯むことなく打ち合えることです。ここから短い打ち合いになります。
でも井上選手はこの時は足が動いていたのでほとんどパンチはもらいません。

浅くですが時々井上選手のパンチは当たっています。
これまでの相手ならこのパンチに怯んでくれましたが、ドネア選手は怯みません。

1ラウンドネア選手はロープに追い詰めてコンビネーションを放ちます。
井上選手は余裕があるのでここで足を止めました。
カウンターを狙ったのかもしれません。

井上選手は2ラウンドは足が止まりました。
いけると判断したのかもしれません。
でも結果的にこれは判断ミスでした。

井上選手が先にワンツーで仕掛け、ドネア選手はカウンターで迎え打ちました。
ここで短い時間ですが強いパンチを打ち合います。
お互いカウンターを狙いますが井上選手は足が動いているので当たりません。

この打ち合いで井上選手は自信を深めたのだと思います。
完全に井上選手は足を止めて強いパンチを打ち込みます。
普通の選手とドネア選手が違うのは、やっぱりここでも怯むことなく必殺のパンチを狙っていることです。
ドネア選手は手数を落としてカウンターを狙います。
分が悪いと感じたのかドネア選手が出ていきます。
今度は井上選手がカウンターを狙います。

そして左フックの場面。
井上選手はロープで足を止めてカウンターを狙います。
ドネア選手はコンビネーションを放ちながらタイミングを見て必殺のカウンターをクリーンヒットさせました。

もしこれが顎やこめかみだったら、このパンチで終わっていたかもしれないと感じるほど完璧なカウンターでした。

ドネアのキャリア

やっぱりこれがなせるのはドネア選手のキャリアだと思います。
色んな相手と戦ってきました。
だからこそ井上選手のパンチに怯むことなく向かっていけたのだと思います。

ディフェンス面でも井上選手のハードパンチをを受けるのを嫌がることなくどっしりと受け止めプレッシャーをかけられました。

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Die Hard – ダイ・ハード
この記事を書いた人

第41第東洋太平洋(OPBF)ウェルター級王者
元WBC世界同級34位
元WBO-AP同級3位
元角海老宝石ジム所属

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